仮想通貨の取引において重要なのはメンタルのコントロール?

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仮想通貨の取引を始めとした投資的な要素を持ったものの多くで言われる事の多いワードの1つとして「利益を上げたいならメンタルが重要」というニュアンスの言葉が頻繁に登場します。

これは、ある意味では正解ですが、同時に間違ってもいます。

今回は、仮想通貨の取引を実際に行っていく前に知っておくと便利なメンタルのコントロールに関する情報についてまとめました。




メンタルのコントロールは重要な要素の1つ

仮想通貨の取引を始めとした投資においては、メンタルのコントロールを適切に行う事はとても重要な要素の1つと言えます。

ですが、メンタルを強くコントロールする力を持っていればそれ以外の知識や経験、あるいは元手の大小の差を埋めてくれるというようなことはなく、あくまでも他の必須要素を持っている人間が併せて持っている要素として「メンタルのコントロール」が重要な要素の1つになっている、と言うだけの話です。

そのため、メンタルを強くコントロールする事は重要な要素ではあるものの、それだけがあれば仮想通貨の取引で勝てる、というものではないという点を理解する必要があります。

人間は基本的に投資に向いていない

なぜ、メンタルのコントロールが重要な要素の1つであるのかというと、人間の性質が仮想通貨の取引やFXなどのような投資と相性が悪い所にあります。

これは心理学的にもある程度実証されているもので、細かい説明については省きますが、基本的には大多数の人間が無意識に持っているリスクに対する考え方と、投資の仕組みというものがほぼ真逆の性質を持っているために起こるものだとされています。

そのため、利益を上げていくためには、人間が本来持っている思考との相性の悪さを跳ね除けられるだけの強いメンタルが必要になる、と言う事でもあります。

また、相性が悪い関係上、メンタルがあまり強くない人がいきなり仮想通貨の取引を行って大きな損失を抱えてしまうと、強めなストレスかかる傾向があるため、事前にある程度の状態を知るためにデモトレードなどを行い、感覚を掴んでおくのがおすすめです。




メンタルをコントロールするために出来る事

メンタルをコントロールする力を鍛えるために出来ることと言うのは、実際のところは殆どありません。

というのも、メンタルの強さはそれ単体でどうこうなるという物ではないため、あくまでも他の技術を鍛えていくうちに自然と身に着くものだからです。

そのため、基本的には他の事を理解していく過程で間接的にメンタルのコントロールを強く行っていく形になります。

仮想通貨の取引を進めていく中で次のような点について気を付けることでメンタルのコントロールを身に着けていくことが出来ます。

  • 機会損失を恐れない
  • 損切のリスクを許容する
  • ポジポジ病を止める

いずれも基本的な要素ですが、同時に取引で利益を上げるためにはとても重要なポイントでもあるため、これらの点に気を付けて取引を行っていくことで、自然と取引にあったメンタルのコントロールが体に染みついていきます。

機会損失を恐れない

メンタルをコントロールする力を身に着ける上で重要なポイントの1つとして、「ここで買っていればよかった」という感覚を持ってしまわないようにする事があります。

特に、レートが急激に上下するような場面では、自分が持っている戦略とは異なる状態でもつい「急騰に乗り損ねてしまった」「ここまで上がるんだったら、もっと上がるかも」「今からでも遅くないかもしれない」といった意識が先行しやすく、急騰や急落に遅れ気味に乗ってしまう事があります。

これは非常にリスキーな取引であり、メンタルのコントロールする力が足りていない事で起きるものでもあります。

特に仮想通貨は急騰・急落が起きる可能性が他の投資取引よりもはるかに高いため、急騰が起きてもドライな思考で流すようにしましょう。

損切のリスクを許容する

仮想通貨の取引で役立つメンタルを持つためには、損切によるリスクに対する意識を変えていく事も重要です。

エントリーする前に予想の方向に対してどのあたりまで逆行したら損切するかを明確に決めておき、常にそのルールに則って取引を進めるようにしましょう(同時に利確タイミングも決めておき一緒に守るのがおすすめです)。

含み損の損切は、その場その場ではリスクになってしまいますが、かといって今後値が反転して戻る事に期待して含み損を持ったままにしておくと更に大きな含み損になってしまい、大きな損失を生んでしまう事は少なくありません。

一見するとリスクになる損切ですが、実際には小さなリスクを負う事で、より大きなリスクを避ける意味があるため、メンタルをコントロールする力を身に着ける意味でもしっかりとした損切ルールを作っておくようにしましょう。

自分とは異なる意見や考え方についても調べる

相場の世界はあらゆる可能性が混在しているため、「必ず」や「絶対」は一切存在せず、常に損切のリスクが付いて回ります。

これは仮想通貨の市場においても同様で、どんなに精度の高い予測をしたとしても100%成功する事はありません。

そのため、仮想通貨の取引を行う際には常に客観的な視点を持ち、自分の考えとは逆に進んで損切する可能性も含めて、あらゆる可能性を視野に入れながら判断していく事が必要になります。

しかし、人間は無意識に「自分と同じ意見を持った存在や情報を贔屓にし、反対意見から目を逸らして軽視する性質」を持っているため、自分が取引に使用している仮想通貨の銘柄などに対して、中立的な視点が失われてしまいやすい部分があります。

これは無意識に起こるため、情報の客観性を保つためにはそれなり以上にメンタルをコントロールする力が必要になります。

そのため、意識的に反対の意見を持った情報などについても目を通すようにしましょう。

ポジポジ病を止める

ポジポジ病というのは感情的なトレードなどにより不必要なポジションを大量に取ってしまう事を指し、この状態は非常にリスクが高く危険な状態でもあります。

これを防ぐためには自分の取引ルールをしっかりと組み立て、ルールに沿った取引だけを行い、シグナルが出ていない時は徹底して静観し、根拠のないトレードを0にするという徹底した自己管理が必要になるため、メンタルをコントロールする力を付けるという意味では、ポジポジ病を抑えるのはとても効果的な方法です。

理想としては、全てのトレードにおいてそこで注文した理由を説明できるくらいを目指すようにしましょう。

また、仮想通貨の取引ではスプレッドと呼ばれる購入レートと売却レートの差が存在しており、取引回数の分だけ確実にスプレッド分だけは損を被る事になるため、それらを避ける意味でもポジションの取り過ぎは控えるのがおすすめです。

トレードの日記を付ける

メンタルをコントロールする力を身に着けることの一環として、毎日のトレードの結果や感想を日記としてまとめるのもおすすめです。

トレードの日記に記載する内容としては、その日に行った取引回数や獲得した利益、損失などを細かく記載する他、その日の取引が「なぜその結果になったのか」についてしっかりとまとめる他、その結果を受けて翌日以降の取引で注意すべきポイントについてもまとめておくと、今後の取引の参考になるため便利です。

トレード日記を付けるのは、最初は少し恥ずかしく感じるかもしれませんが、毎日の取引の結果がなぜ起きたのかを自身で思い返し改善点を探すことで、自分のメンタルのコントロールできていない部分が把握しやすくなるため、とてもおすすめの方法です。

まとめ

仮想通貨の取引で利益を重ねていくには、メンタルの強さも勿論重要なポイントですが、それはあくまでも1要素に過ぎず、メンタルの強さだけでは長く利益を得続けることは不可能です。

仮想通貨で利益を重ねていきたいのであれば、強いメンタルを得るよりも前に、まずはしっかりとした知識や、徹底したリスクの管理などを鍛えるのがおすすめです。






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