液タブを接続するための注意点について仕組みからチェックしておこう

ペンタブ, 液タブ

液タブはパソコン上で絵を描くときにとても便利なツールです。

ですが環境によっては接続方法がややこしいものとなるかもしれません。

目の前に使いたいデバイスがあるのに上手く接続できないだけで使う事ができない、という状況はなかなかやきもきするはずです。

そこで今回は液タブを接続するときに注意しておきたいことについてみていきましょう。




パソコン側が対応していれば大丈夫

液タブのケーブルを接続する際に最も重要な点は「パソコン側の接続ポートの有無」となります。

付属しているケーブルの形状やポートの役割が合致する場合、何の問題もなく液タブを接続することができるでしょう。

例えば近年の液タブには「USB Type-C」のケーブルが付属していることが多いのですが、これを接続できるポートがパソコン側にあればすんなり接続できるはずです。

ただこの「USB Type-C」のポートを備えたパソコンとなると最新のパソコンに限定されてしまうため多くの人は接続に苦労するかもしれません。

逆に言えば最新のパソコンさえ手に入れておけばすんなり液タブを接続することは可能と言うことでもあります。

対応ポートが無い場合

「USB Type-C」を始めとしたケーブルをパソコンにそもそも刺せない場合は接続に一工夫を加えなければなりません。

ですが配線なんてしたことが無い方にとっては一体何をどう理解すれば良いのか分からないものです。

ケーブルの種類や役割が多いためどのケーブルがどうなっているのか分からず頭が混乱してしまうのも当然の事といえます。

ですが液タブも単なる一つのデバイスであり、特別複雑な機械というわけではありません。

全体的な概要さえ分かれば自ずと何を接続していけば分かるようになるはずです。

一歩ずつ接続方法について確認していけば怖いことはありません。

そこでまずは液タブがなぜ各種ケーブルを必要とするのかをみていきましょう。




必要な要素は3つ

液タブを動かすために必要な要素は全部で僅か3つです。

これさえ理解すればケーブルの役割が分かります。

まず液タブは電気で動く機械ですから当然電源を必要とします。

そこで電気を供給するための電源ケーブルが必要になるわけです。

電源ケーブルは通常液タブに付属しており、コンセントから供給する形となっています。

ここで少し戸惑うかもしれませんが、コンセントから供給された電気をUSBケーブルによって液タブに供給することがあります。

USBケーブルというとパソコンの周辺機器を接続してデータをやり取りする役目を担っているものなので疑問に思われるかもしれません。

ですが実はUSBケーブルにはデータの通信の他に電源供給という役割もこなすことができ、コンセントと接続するUSBはただ給電のために接続されているだけだったりします。

次に液タブはパソコンと映像のやり取りをする必要があります。

パソコン上の映像を映し出すわけです。

映像を映し出すにはどうすれば良いのかというと、パソコンと液タブの間を映像端子で繋げば良いということになります。

映像端子には様々な種類が存在し、HDMIやDVI、DisplayPortやMiniDisplayPortといった規格があります。

液タブで最も困るのがこの映像端子の接続です。

パソコン側に液タブとつなげられる映像端子が無かったりするからです。

そこでこの問題を解決するにはどうすれば良いかというと、パソコン側に液タブに対応している映像端子をつなげられるようポートを増設するという方法があります。

また既存の映像端子と液タブの間のケーブルに色んな変換ケーブルを中継して繋げるといった方法もある形です。

液タブは入力機器

3つ目はパソコンと液タブの間のデータ通信をするためのケーブルです。

液タブは入力機器であり、液晶上に入力されたペンの座標を読み取ってパソコン上に反映させるためのデバイスとなります。

ですがこれまでの接続構成では電源と映像のやり取りしかできない形です。

というわけでデータ通信用のケーブルを接続する必要があります。

データ通信用のケーブルとしては主にUSBケーブルが用いられます。

さきほどは電源の給電のために用いられましたが、今度はパソコンとのデータ通信を行うという役割を担っているのです。

これで液タブを構成する3つの接続要素が揃いました。

1つは電源、1つは映像、1つはデータ通信のためにそれぞれケーブルを繋ぐ必要があるということです。

そして電源はUSBないしAC、映像は各種端子、データ通信はUSB、という種類におおむね分類することができます。

Wacom Linkがある場合

液タブを手がける有名なメーカーWacomの製品にはWacom Linkという接続用のデバイスが存在しています。

これは液タブに付属していることもあれば別個入手することもできる形です。

Wacom Linkさえあればより簡単に接続を済ませることができるでしょう。

Wacom Linkは「USB Type-C」のポートが無いPCと液タブを繋げるときに役立ちます。

液タブとWacom Linkを「USB Type-C」のケーブルで接続し、そこから「USB Type-A」のケーブルと「MiniDisplayPort」のケーブルをパソコンに繋ぐことができるようになっている形です。

いわば「USB Type-C」を「USB Type-A」と「MiniDisplayPort」の2つに分岐させるデバイスといえるでしょう。

MiniDisplayPortが無い場合

ただWacom Linkを持っていたとしてもパソコン側にMiniDisplayPortが無い場合も考えられます。

この場合はMiniDisplayPortのあるグラフィックボード(映像を司るパーツ)をパソコンに増設するか、MiniDisplayPortを変換する方法をとる事ができる形です。

変換する場合はパソコンの端子の形状に合ったものにMiniDisplayPortを変換しましょう。

例えばDisplayPortやHDMI端子に変換するケーブルは存在するので、それらを試してみると良いかもしれません。

グラフィックボードを増設せずとも簡単に接続を済ませることができます。

HDMI端子にご注意

DisplayPortではなくHDMIケーブルを使う場合には注意が必要です。

HDMIというケーブルは1本で入力と出力のどちらもこなすことができる映像用のケーブルなのですが端子は違います。

端子には何と入力と出力という概念があり、これを間違うと液タブに映像は映らないのです。

パソコンから液タブに映像を出力するため、パソコン側にはHDMIの出力端子が必要になります。

便りの綱はUSBのアダプター

HDMIの出力端子がパソコンに無い場合、便りの綱となるのがUSBのディスプレイ増設アダプターというものです。

これはUSBから映像データを出力しHDMIに変換するというデバイスとなります。

上手く繋ぐことができればきちんと液タブを使う事ができるようになるでしょう。

形としては長いものになると「液タブ・USB Type-C・Wacom Link・DisplayPortMini-HDMI変換ケーブル・USBディスプレイアダプター・USBケーブル」といった構成になるかもしれません。

なおディスプレイアダプターにはドライブのインストールが必要となる点も忘れないようチェックすることをおすすめします。

まとめ

液タブを接続する際の注意点についてみてきました。

環境によって難易度は異なりますが、繋げないことはありません。

最も簡単に接続したいなら「USB Type-C」のポートがついたパソコンと対応した液タブを用意するのが良いでしょう。

また、Wacom以外の液タブではもっと異なる接続の仕方をすることがあります。

手に入れたい液タブが決まったら接続に必要なものを事前にチェックしておきましょう。

そうすればすんなり液タブを使い始めることができるはずです。






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