イラストの仕事がしたい! イラストの専門学校には行くべき?
イラストレーターやゲーム制作など、イラストやゲームに関わる仕事がしたいとなったとき、イラストの専門学校を進路に選ぶ人は多いでしょう。
最近はイラストの専門学校も非常に数が増えてきて、選択肢も非常に広がるようになってきました。
大好きなイラストを学校でじっくり学べるというのは、イラストが好きな人、イラストを仕事にしたい人にとってとても魅力的なものです。
では実際のところ、イラストを仕事にするには、イラストの専門学校に行くことは絶対に必要なのでしょうか。
イラストの専門学校で学べること
ではまず、イラストの専門学校ではどんなことが学べるのか、要点をまとめていきましょう。
今までの高校生活とは違い、専門学校となると授業で学ぶことはかなり毛色が違ってきます。
わかりやすくいえば、学校生活のほとんどがイラストや美術に染まります。
まさにイラストの技術を将来に活かすための職業訓練といっても良いでしょう。
イラストの専門学校に行けば、以下のような専門課程をとことん学んでいくことになります。
デッサンの基本を学ぶ
アニメや漫画系のイラストが好きな人でも、実際にはそんな好きなイラストばかりを描いているのみでは、やはり技術は向上していかないでしょう。
基本的な人物、物体の構造を知り、それを描きおこすデッサン能力を向上させることが、イラスト上達の近道になります。
そのためイラストの専門学校では、まるで美大のように石膏像デッサンや静物画など、絵を描くことの基本もしっかりと教えてくれます。
イラストの実習
メインとなってくるのは、やはりイラストの実習です。
水彩や色鉛筆、コピックなどのアナログ画材の使い方を学びながら、実際に授業の中でイラストを描いていきます。
最近はデジタルでイラストを描く人が大半ですが、アナログイラストもイラストの基本となります。
CGイラストの実習
CGを使ったデジタルイラストの制作方法について学び、実習する授業です。
やはりWEBデザイナーやゲームのイラストレーターなどをめざすのであれば、CGイラストの技術は今や必須なものとなります。
実際に専門学校に入学したてのうちは、ほとんどデジタルイラストについて何も知識がない人も多いです。
そんな人にとってみれば。
イラストソフトの使い方、ペンタブの使い方をじっくり教えてもらえるのはありがたいところです。
ちなみに最近は3DCG技術を用いたキャラクターデザインの授業をする専門学校も多いです。
ゲーム系の会社を目指すなら、必ず身につけておきたい技術の一つになるでしょう。
イラストの専門学校に通えばイラストは上達するのか
そもそもの疑問として、イラストの専門学校に通えば、技術は本当に向上するのかという点は挙げられるでしょう。
実際のことを言えば、イラストの専門学校を卒業した人全員がイラストレーターになれているわけではありませんし、なかなか道は険しそうなものです。
結論から言えば、驚くほどイラストが上達する人もいれば、上達しない人もいます。
では、その差や違いはどういった点に出てくるのでしょうか。
イラストの専門学校で上達する人とは
イラストの専門学校は、人によってレベルが上達する・上達しないにかなり差が出てくるといいます。
上達する人は、普段からイラストを描いて練習すること、視野を広げてたくさんのことに興味を持つことに余念がありません。
イラストはスポーツと同じなので、練習してたくさん描いた人がやはり上達していきます。
そしてさらに大事なのは視野の広さです。
自分のイラストのどこに欠点があるのか、上手な人と自分との差は何なのか……と冷静に考えて答えを出せる人がやはり上達を遂げていきます。
専門学校ではデッサンの基本や、CG技術についてなど詳しく教えてもらえます。
そういった新しい知識や、周りの人が持つ技術などを積極的に観察し吸収していけることが大切なのです。
イラストの専門学校で上達しない人とは
では逆に、イラストの専門学校に通っても上達しない人はなぜ上達しないのでしょうか。
これは単純に上達する人とまったく逆のパターンになるといえます。
学校から出された最低限の課題のイラストしか描こうとせず、授業にも義務的に参加しているだけ……そんな姿勢の人は、いってしまえば「ただ専門学校に通っているだけ」の人です。
アルバイトに明け暮れて、授業をサボりがちな人も多いといいます。
せっかくイラストを学ぶうえで最高の環境が用意されているのですから、その環境を活かさないのでは、はっきり言って学校に通うことはまったく意味がなくなってしまいます。
そんな状態になってしまっては、ただ高い学費ばかりかかり非常にもったいないものです。
イラスト制作会社に就職するなら専門学校はおすすめ
イラストの仕事をするうえで、イラストの専門学校を卒業することは絶対に必要なことではありません。
イラストレーターは、おおまかに「フリーランス」と「会社所属」のタイプに分けることができます。
まずは会社所属タイプのイラストレーターについて見ていきましょう。
ゲーム制作会社や広告デザイン会社に勤めてイラストの仕事を担当する人は、その会社に正社員や契約社員といったかたちで雇われ、所属している人たちです。
この場合、仕事がイラストなだけで、一般的な会社員と雇用形態は変わりません。
就職活動の際はエントリーシートとイラストのポートフォリオを制作し、さまざまな会社の面接を受けていくのが基本です。
気になる会社の募集要項を見てみるとわかりますが、このとき「専門学校・美大を卒業した人」という言葉が応募資格のところにあることは実は多いです。
もちろんイラストの専門学校に行っていなくてもイラストが上手な人はたくさんいますが、企業としては、専門学校や美大を卒業している人の方がCG技術などについて熟知しているはず、といったわかりやすい基準になるのでしょう。
このように「あのゲーム会社でイラストの仕事がしたい!」という展望を持つ人は、就職するにあたって専門学校もしくは美大の卒業資格が必要になる場合が多いため、専門学校に通った方が何かと就職で有利に働きます。
フリーのイラストレーターになるなら通うかどうかは自由
フリーのイラストレーターになるなら、基本的にイラストの専門学校に通うかどうかは自由です。
コミケやpixivなどで作品を発表し続けた結果、企業から声がかかり、仕事がもらえるようになったというフリーのイラストレーターは多いです。
フリーのイラストレーターを目指すなら、そういった「自分の作品を売り込む活動」が日々重要なものになってきます。
ただ、フリーで活躍するイラストレーターも、昔は会社に所属していたパターンはかなりあります。
会社員時代に実績を積み、満を持して独立したパターンです。
いずれにしても、イラストを仕事にしたいなら、イラストの専門学校を卒業しておいて損はないでしょう。
特に最近はデジタル技術がかなり発達している時代ですから、イラストレーターとして食べていくためにイラストソフトが使いこなせることはもはや必須条件です。
特にデジタルに疎い人は、独学で学ぶよりも専門学校で丁寧に教えてもらったほうが上達に近づく場合が多いです。
まとめ
イラストの専門学校では、絵を描くことの基本から、最先端のCG技術まで、イラスト制作に関わる多くことが学べます。
実際にイラスト制作会社や広告会社に就職するなら、専門学校の卒業資格が必要になる場合もありますし、進学は前向きに考えておきたいところです。
しかし専門学校に行ったからといって、必ずイラストが上達するわけではないことも覚えておきましょう。
大事なのはしっかりと整った環境を活かし、イラスト技術向上のために視野を広げて鍛錬を積むことです。