「RPA」ってなに?分かりやすい基礎知識と知って得する5つの導入メリット
最近TVやインターネットのニュース、新聞、雑誌等のメディアで目にする機会が多くなった「RPA」という言葉。
でも「そもそもどういう意味なんだろう?」「導入すると何かいいことがあるの?」なんて疑問に思われている方も少なくないはずです。
そこで今回はRPAの“超入門編”として、RPAとは一体なんなのか、使うことでどのようなメリットがあるのかなどということを解説していきます。
是非、チェックしてみて下さいね。
「RPA」ってなに
「RPA」は“Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)”という英語の略語です。
そうは言われても、これだけでは何のことだかさっぱり分かりませんよね。
このRPAを日本語に訳すと「ルールエンジンや機械学習、AI(人工知能)等を活用し、主にホワイトカラー業務を自動化する概念や仕組み」となります。
これでもちょっとイメージしにくいと思いますので、もっと簡単にまとめると「ロボットを使ってパソコンでの業務を自動化すること」とお考え下さい。
なお“ロボット”と言ってもアニメや漫画に登場するようなものでもなければ、工場等で使われている作業用ロボットのことではありません。
RPAにおける“ロボット”とは「パソコンの中にあるソフトウェアの一つであり、パソコンの中で動いて様々な処理をしてくれるもの」を意味しています。
この“ロボット”に様々な業務を代行させ自動化することにより、コストを削減したり生産性を向上させたりする効果が期待出来ます。
RPAには何ができるのか
RPAという言葉の意味や大まかな概念については上述しました。
ではこのRPAは、具体的にはどのようなことができるのでしょうか。
RPAは事務職の方が毎日行っている業務について一連の流れを学習し、その作業を自動的に繰り返していきますので、ホワイトカラー(事務系の仕事をする)の方の業務を効率化することが可能です。
それは、例えば事務的な入力作業やデータの管理、販売管理、経費の処理など実に多岐に渡ります。
そして、その一例として挙げられるのが「Excelの加工」です。
こをは簡単に説明すると、Aのファイルからデータを読み取り、必要な部分だけをBのファイルに組み込むなどといった作業のことをいいます。
Excelのマクロ機能との違いとは
「Excelの加工などの作業であれば“Excelマクロ機能”で十分ではないか」と思われる方もいらっしゃいますよね。
確かにExcelマクロ機能はビジネスシーンにおいて最も身近にある自動化ツールではありますが、Excelマクロ機能が自動化できる範囲は、あくまで「ExcelやOfficeドキュメント内」に限定されます。
しかしRPAが自動化できる範囲は、社内で利用してる「複数のソフトやアプリケーション」に及ぶのです。
例えば、データ入力から自動計算を行い、PDFファイルを作成。
さらに、そのPDFを添付したメールを関係者に送信するところまで自動化することが可能です。
AIとの違いとは
RPAとAI(人工知能)とはどう違うのでしょうか。
それは簡単に言うとAIは自分で考えるということをしますが、RPAはプログラムに従った処理を行うだけで、自ら考えるということはしないという点です。
したがって、RPA導入時には適切なプログラムを設定することが重要なポイントとなります。
RPAを導入する5つのメリット
RPAを導入することで企業側にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
この疑問について、5つのポイントをご紹介しながら解説します。
生産性や品質の向上
RPAを導入する最大のメリットといわれているのが「自動化による業務の効率化」です。
これにより事務作業に使われていた時間を新しい製品を考案したり、さらにクオリティを高めたりするための時間として友好的に使えます。
またRPAは作業の制度が非常に高いとされ、人間のように集中力が切れるなどという心配もありません。
また、ほぼエラーを出すことがないので、生産性を最大限に高めてくれる効果が期待できます。
コストの削減
RPAは人間とは異なり、24時間365日いつでも稼働できます。
さらに人間が10分かけて行う作業を5分程度、もしくはそれ以上の速さでこなすことが可能であるといわているのです。
その結果として、人件費を削減できますので企業全体のコストカットに繋がるでしょう。
またRPAにシステムをインプットしておけば、新規事業で本来はシステム開発が必要な案件であったとしても、これを行わないで済むケースもあります。
人手不足が解消できる
現在、人手不足に頭を抱えている企業であれば、RPAの導入により問題が解決する可能性がありますよ。
RPAに人間がするような定型業務を自動的にこなしてもらうことで、どうしても人間がこなさなければならない部分に人材を配置することができます。
また、RPAは稼働時間に制限があるわけでもなく、一度プログラムしたことを繰り返し行ってくれるので、事務職の方が不足しているという企業の問題も解決へと導いてくれることでしょう。
ヒューマンエラー(人為的ミス)の防止
人間はどんなに気を付けていても、ときに思いもよらぬミスをしてしまうことがありますよね。
しかしRPAは一度命令した作業を繰り返し行ってくれますし、人間のように疲労したり集中力が切れたりする心配がありませんので、ヒューマンエラーの防止に一役買ってくれます。
また、RPAは人為的なミスによる機密情報や顧客情報等を外部に漏れることを未然に防ぐことも可能です。
さらに、労働者個人の独断によるコンプライアンス違反などといったトラブルを防止してくれる効果も期待できます。
プログラミングを一から学ばなくても使える
RPAが行う作業の中には、Excelマクロ機能でこなせるものもあります。
ただし、Excelマクロ機能は誰にでも簡単に使いこなせるというわけではなく、専門的な知識も必要です。
しかしRPAはプログラムについて一から勉強せずとも利用することが出来ます。
もちろんまるで知識がないという状態では使えませんが、Excelマクロ機能を使いこなすよりはRPAの方がプログラミングに関するハードルが低いといえるでしょう。
RPA導入にかかるコスト
RPAを導入するにあったては、どの程度のコストがかかるのでしょうか。
こちらは企業がどの程度の機能を求めているかによって、大きく差があります。
例えばパソコン1台で入れられるような小さなものは、無料~10万円程度で買い取ることが出来ます。
ただし一般的に企業が導入しているRPAは安いもので年間100万円前後、高いものなら年間1,000万円以上のコストが必要です。
なお、高いものを入れれば良いというわけではありません。
コストに比例して使える機能が増えますが、それらが使いこなせなければ意味がありませんよね。
そこでRPA導入時は「どの程度の人件費を削減したいのか」など具体的な目的を定めた上で、コンサルタントなど専門家と相談することをおすすめします。
まとめ
今話題の「RPA」について、具体的にどのようなものなのか、そして導入するメリットはどこにあるのかなどというポイントをご紹介しました。
RPAは企業のコストや人件費の削減、人材不足解消に役立つツールとして今後も支持されていくでしょう。
また導入にはそれなりのコストがかかりますが、コンサルタント等と相談の上適切なRPAを導入すれば利益や売り上げの向上にも繋がります。
これらの問題に直面している場合は、RPAの導入を検討してみて下さいね。