液タブはもっと使いやすくできる? 使いにくさを感じる4つのポイントと有効な対策
液タブは、アナログで絵を描いてきた人が慣れやすい商品です。
ペンを当てる場所と表示される画面が同じなので、紙に描くような感覚で作業することができます。
そのため、初心者が使うにはおすすめです。
しかし、基本的には使いやすいはずの液タブでも、「どうも使いにくい」と感じてしまうことがあります。
液タブにも、いくつかデメリットはあるのです。
では、液タブが使いにくいのはどんなときで、対策にはどんな方法があるのか、詳しく説明していきましょう。
机のスペースを圧迫している
液タブで絵を描くときは、画面が大きいと描きやすくなります。
小さいと、腕をあまり動かすことができないため、窮屈で描きにくく感じることもありますが、大きい画面であれば、のびのびと腕を動かすことができるのです。
しかし、大きいサイズの液タブを使うときは、置き場所の問題が出てきます。
もし机が狭かった場合、大きい液タブを置く最適な位置を探すのは、難しくなってしまうのです。
たとえ置くことができたとしても、狭い環境では、落ち着いて使うことができません。
机の上には、液タブとパソコンだけではなく、絵の資料なども置くことがあるため、場合によっては、液タブをずらしたり、移動させたりすることが必要になります。
ところが、大きいサイズの液タブだと、そうした作業も面倒に感じてしまうものです。
サイズが大きいということは、それだけ重量もあるので、何かと動かさなければならない状況では、かなり不便になってしまいます。
この点を解消するためには、スペースを確保する工夫をしましょう。
スタンドで使いやすく
机が狭く、液タブの方は大きいサイズだった場合、どうしても使いにくさを感じることが多くなります。
しかし、だからといって、小さいものに変えるのは避けたいところです。
描きやすさを優先して大きいサイズにしたのであれば、それを簡単に諦めることはできません。
そんなときは、ぜひ付属のスタンドを利用してみましょう。
液タブは、机に平置きにしていると、とても広いスペースを占めてしまいます。
そのスペースを空けるためには、スタンドに立てかけて、液タブを立ててしまうのがおすすめです。
平置きでは机が窮屈に感じることも多いですが、立てた液タブであれば、狭いスペースにもスッと入れることができます。
省スペースで設置することが可能なら、パソコンや資料などを一緒に置いても、使いにくさを感じることはありません。
平置きで不便に感じるようなときは、ぜひ試してみてください。
角度が合っていない
液タブを快適に使うためには、角度が重要になります。
適切な角度になっていないと、画面が見づらくなってしまうため、スムーズに作業を進めることができません。
そこで問題になるのが、液タブの視差です。
液タブは、液晶パネルの厚さにより、ペンを当てた位置と実際の線にずれが生じてしまいます。
最近は、そうした視差を少なくした液タブが多くなっていますが、角度によっては気になってしまうこともあるのです。
視差は、斜めの角度から見たときに感じやすくなります。
そのため、なるべく使いやすくするためには、液タブの角度を調節するようにしましょう。
スタンドによる角度調節
液タブのスタンドは、狭い場所で使うためのアイテムというわけではありません。
立てかけた液タブの角度を変えて、自分が最も使いやすくなるように調節することができるのです。
むしろ、この角度調節の方が、スタンドの役割としてはメインになります。
狭さを解消するためだけでなく、見やすい角度をつけたいときにも、ぜひ利用してみましょう。
視差が気になってしまうときでも、スタンドを調節して角度を変え、最も違和感のない位置にしておけば、作業の妨げになることはありません。
ツルツルの画面に慣れない
液タブは、画面に直接描くことで、アナログの感覚に近づけた商品です。
それが板タブとの大きな違いであり、最大のメリットでもありますが、それでもなお、初心者は使いにくさを感じてしまうことがあります。
というのも、紙と液晶画面では、ペンを走らせるときの感触が異なるためです。
紙は多少ざらざらしているものですが、そんな表面をした液晶画面はありません。
液晶画面はツルツルになっているので、今まで紙に描いていた人は、どうしても違和感を味わってしまいます。
もちろん、ペンを動かしたところに線が表示されるという特徴は、かなり魅力的なポイントです。
板タブだと、手を動かした場所ではなく、別の画面に線が表示されるため、デジタルに移行したばかりの人は戸惑ってしまいます。
慣れてくれば、手元ではなく正面の画面を見ながら描けるようになりますが、そのレベルになるまでには、長い時間がかかることも多いのです。
それを考えれば、液タブは十分に初心者向けの商品ですが、液晶画面のツルツルした感触がなければ、より使いやすさをアップさせることができます。
画面にフィルムを貼ろう
液タブのツルツルした画面に違和感があるようなときは、保護フィルムを使ってみましょう。
これは、画面に傷がつくのを避けるためのものですが、商品によっては、描き心地を変える効果を備えたものがあります。
液晶画面に貼り付けることで、紙のようにわずかな抵抗感を出し、よりアナログに近づけることができるのです。
それなら、ツルツルした画面でペンが滑るようなことがなくなり、初心者でもサクサクと作業を進めることができます。
描き心地による使いにくさを感じるときは、ぜひおすすめです。
目が疲れやすい
液タブを使っていると、だんだん目が疲れてくることがあります。
じっと液晶画面を見つめて絵を描いていれば、それなりに目の疲労は蓄積されてしまうものですが、液タブの場合、板タブよりも疲れが出やすいことがあるのです。
これは、液タブの特徴に関係しています。
ペンを動かす場所と表示画面が一体になった液タブは、画面に直に描き込むことになるため、下向きで顔を近づけるような姿勢になりがちです。
板タブだと、正面の画面を見るために自然と体を起こすため、極端に顔が近くなることはありません。
しかし、手元の画面を見つめる液タブは、しっかり意識していないと、画面に覆いかぶさるような姿勢で描いていることがあります。
それでは、すぐに目が疲れてしまうため、長く作業を続けることができず、使いにくさを感じてしまいます。
液タブで絵を描くときは、なるべく姿勢をよくして、目の負担を減らすようにしましょう。
しかし、集中していたりすると、いつの間にか顔が近くなっていることもあります。
そんなときのために、画面の方にも対策を行うことが大切です。
刺激の少ない画面で描こう
目の疲れを軽減するためには、ブルーライトの対策も重要になります。
ブルーライトは、スマートフォンやパソコンなど、液晶画面のある商品のほとんどから出ている強い光であり、液タブも例外ではありません。
これは、目に刺激を与えてしまうため、何も対策をしていないと、目の負担がどんどん大きくなり、快適に絵を描くことができなくなるのです。
特に液タブの場合は、うっかり顔を近づけてしまうことも多いため、ブルーライトの影響を受けやすくなります。
そんなときに便利なのが、先述した保護フィルムです。
保護フィルムは、傷を防いだり、描き心地を変えたりする他に、ブルーライトをカットする役割をもっています。
液タブで絵を描くときは、このフィルムを貼って、ブルーライトの刺激をなるべく減らしておきましょう。
それなら、目の疲れが解消され、余計なストレスを感じることなく作業できるのです。
まとめ
液タブは、初心者でも使いやすい便利な商品ですが、使い方次第では、不便に感じてしまうこともあります。
ここで紹介した例は、いずれもよくあることなので、それぞれの対策を参考にして、うまく使う方法を考えてみてください。
適切な方法で工夫すれば、もともと使いやすい液タブは、さらに使いやすくなります。
なるべくストレスを減らして、楽しく絵を描きましょう。