RPAを導入した事例を紹介!成功例と失敗例の両方を知る事が重要
多くの日本企業が、RPAを導入して成功しています。
そのため、自社でもRPAを導入してみたいと思う経営者は多いでしょう。
しかし、RPAを導入した事例の中には、成功例もあれば失敗例もあるのです。
何も知らないでRPAを導入しようとしたら、失敗する可能性があるので注意しなければいけません。
そこで、RPAを導入した成功例と失敗例を紹介するので、これからRPAを導入しようと考えている方は、参考にしてみて下さい。
RPAを導入した成功例
RPAを導入する場合に、最も参考になるのは『成功例』になります。
どのようにすれば成功したかを把握しておけば、これからRPAを導入する手順や運用に役立つ時がきます。
そこで、RPAを導入した事例を5つまで紹介するので、みていきましょう。
楽天カード株式会社
楽天カード株式会社は、金融サービスを提供している企業で、ワークフロー作成が可能なデスクトップ型のRPAツールを導入しました。
ワークフローとは仕事の流れの事ですから、デスクトップ型のRPAツールであれば、自社の仕事に合うシステムを構築する事ができます。
しかし、楽天カード株式会社は導入トラブルを警戒して、2ヶ月間もPoC(概念実証)を行ないました。
そうしたら、12種類のイレギュラー作業にRPAを導入できると判断して、導入してみたら約75%も削減する事に成功したのです。
株式会社大塚商会
株式会社大塚商会は、コンピュータ・複合機・通信機器を取り扱う企業で、約500名ものコミュニケーターを抱えていて、月に10万件もの膨大な対応作業に追われていました。
ところが、RPAを導入してみたら、社員では970時間もかかる作業を、RPAはわずか1時間で行えるようになりました。
この作業は、入力作業や分析作業なので、多くの企業が導入しても成功できる可能性は高いです。
そのため、社員だけでは作業を終わらせる事が難しい場合には、RPAはおすすめのツールです。
住友商事株式会社
住友商事株式会社は、総合商社として有名な企業で、デジタル技術をビジネスに活用できないかと考えていました。
しかし、そのためにはペーパーワークをデジタル化する必要があったので、膨大なデータを蓄積する必要があったのです。
そこで、住友商事株式会社はRPAの導入を決定して、自社の環境と相性の良いRPAツールを導入する事にしました。
そうしたら、50台以上ものロボットによって、年間で2000時間以上の作業を削減する事に成功しました。
みずほ銀行
みずほ銀行は、金融関連の企業で、便利なツールとして有名だったRPAツール『Winactor』を導入しました。
なぜ、みずほ銀行がWinactorを選んだのかと言えば、それには3つの理由がありました。
1つは全て日本語であったという事で、2つは汎用的なシナリオが準備されていたという事で、3つ目はサポート体制が充実していたという事です。
RPAを導入したら、成功する事例はいくつもありますが、失敗する事例もあるので、このように運用しやすい所を重視するのは重要なポイントです。
みずほ銀行が、Winactorを導入してみたら、管理者や実務担当者たちからは評判が良いので、その効果は高いものと言えるでしょう。
東京ガス
東京ガスは、ガスの自由化に備えて、厳しい競争に打ち勝つためにRPAツール『Winactor』の導入に踏み切りました。
そして、東京ガスもWinactorを選んだ理由は3つありました。
1つ目は安価であるという事で、2つ目はシナリオを作成しながら他の業務の可視化ができるという事で、3つ目は日本語であるという事です。
東京ガスでは、紙であった申込書の自動化を、RPAと社員に振り分けて、作業を分担させるようにしました。
そうしたら、バックオフィス業務が、年間で約270時間も削減する事に成功したのです。
RPAを導入した失敗例
RPAの成功例を見たら、順調にコストカットできているので、1日でも早く自社でも導入したくなった経営者は多いかもしれません。
しかし、RPAを導入した失敗例もあるので、詳しく紹介しましょう。
急ぎすぎた導入
RPAを導入した失敗例で多いのが、導入を急ぎすぎたケースになります。
今回紹介した成功例の中には、時間をかけて検証した企業があったように、まずは検証してみなくては、自社でも成功できるのか分からないのです。
成功例を見た事によって「自社でも導入したら成功するはず」と思ってしまて、導入してみたら失敗する可能性が高くなります。
そのため、成功例を参考にするのは、良いのですが、その成功した企業と自社の作業は似ている内容になっているのか確認したほうが良いです。
理解度が低い
RPAを導入して失敗した例として、RPAをよく分かっていない方が導入したケースもあります。
そのため、RPAを導入した場合には、経営者が参加できなくても、最低でもRPAを導入する担当者はセミナーに参加したほうが良いです。
実際に、日本国内では、RPAの注目度が上がっているので、RPA関連のセミナーが増えているのです。
セミナーに参加をしたら、RPAの内容やメリットなどを知る事ができますし、運用の仕方まで理解できるようになります。
ただし、1回のセミナーで全てを把握する事は難しいので、トラブルを防ぎたい場合には、セミナーを何回も受けてみる事をおすすめします。
RPAを導入する際の注意点
RPAの成功例と失敗例を理解できてもらえた所で、次にどのように注意をしてRPAを導入したら良いのか紹介します。
それが分かれば、RPAを導入するべきか悩んでいる企業でも、導入する決断ができるはずです。
導入する際のテスト
RPAを導入して失敗した企業は十分な準備をしなかったのが原因になっていて、成功した企業は十分な準備をしていました。
つまり、RPAを導入する場合には、まずは自社でテストをする事が重要になります。
最初は少ない分野でテストをしてみて、問題がなかったら多くの分野で導入したら、失敗する可能性が低くなります。
そのためには、RPAをよく知っている社員や担当者が必要になるので、RPAの事例を知るだけではなくセミナーに参加する事も重要です。
業種との相性
日本では『ブルーカラー』と『ホワイトカラー』があって、RPAとの相性が良いのはホワイトカラーになります。
ブルーカラーは工場や外で作業をする分野で、ホワイトカラーはスーツやネクタイを着用している方が作業する分野になります。
つまり、RPAは工場の作業をする事ができない代わりに、オフィス業務をする事ができるのです。
そのため、RPAを導入して成功しやすい企業は、オフィス業務が多い場合なので、それを把握した上で導入するべきか決めたほうが良いです。
RPAと社員との関係
RPAは、単純なオフィス業務を行う事ができるので、コストカットが可能になります。
ただし、社員と何も話し合わないでRPAを導入したら「自分の仕事がなくなってしまうのでないか」と思う社員もいれば「今まで社員が行なってきたものをRPAができるのか」と思う社員が出てくる可能性が高いです。
そのような状態を放置していたら、職場が混乱してしまうので、まずは社員にRPAを導入する事について丁寧に事情説明したほうが良いでしょう。
まとめ
RPAを導入すればコストカットする事ができますが、成功例だけではなく失敗例もあるので、これからRPAを導入しようと考えている経営者は注意しなければいけません。
そのため、RPAを導入する前に、自社でRPAを導入してもコストカットできるのか、十分に準備をする事が重要です。
実際にRPAでコストカットできれば、人口減少時代にも対応する事が可能になっていくので、検討してみる価値があります。