イラストの専門学校を目指す前に知っておいてほしいことをまとめてみた
イラストを勉強したい、イラスト関係の仕事に就きたいと思っている人にとって、専門学校は選びやすい選択肢の1つでしょう。
ではこのイラスト関係の専門学校は、日本にどれくらいあるか知っていますか。
また、通うことでどのようなメリット・デメリットがあるか知っていますか。
専門学校を進路として選ぶ前に知っておいてほしいポイントをいくつか紹介していきます。
イラストの専門学校の全国分布
イラストを学ぶために専門学校への進学を考えた場合、どこにある専門学校へ行くのかが大きな選択となります。
イラストを学ぶことができる専門学校は全国各地にたくさんあるため、選択肢も多くなります。
そのためまずは、専門学校の全国分布を紹介します。
専門学校の数
ここからはイラストを学ぶことができる専門学校ということで、卒業することでイラストレーターになることができる学校の数を紹介します。
現在、イラストを学び、イラストレーターになることができる専門学校は全国で106校あります。
なおこの数は、各都道府県から正式に認可を受けている専門学校のみの数になります。
中には認可を受けていない学校もあるので、それらを含めるとさらに多くなるでしょう。
認可を受けていない学校で有名なものを挙げると、代々木アニメーション学院などがあります。
この106校ある専門学校ですが、各地に散らばっています。
専門学校の多い東京都でも26校と約四分の一しかなく、残りの四分の三は他の都道府県に散らばっています。
そこで、各地域ごと専門学校の数を紹介します。
各都道府県の専門学校の数
各都道府県にある専門学校の数は以下のようになります。
- 北海道4校
- 東北:宮城県4校
- 関東:茨城県3校、栃木県3校、群馬県3校、埼玉県1校、千葉県1校、東京都26校
- 甲信越:新潟県4校、山梨県1校、長野県1校
- 東海:静岡県5校、愛知県11校
- 北陸:富山県1校、石川県1校、福井県1校
- 近畿:京都府3校、大阪府13校、和歌山県1校
- 中国:岡山県2校、広島県3校、山口県1校
- 四国:徳島県1校、香川県1校、愛媛県1校
- 九州:福岡県6校、宮崎県1校、鹿児島県1校、沖縄県2校
イラスト専門学校に通うメリット
日本全国に多くの数があるイラストを学ぶことができる専門学校ですが、この学校に通うとどのようなメリットがあるのでしょうか。
イラストの専門学校に通うことによるメリットを紹介します。
わからないことを質問できる
自分でイラストを学ぼうと思うと、本などを教材にして学ぶことになります。
ですが本は疑問点などがあった際には答えてくれず、自分でさらに調べなければいけません。
調べてもわからないということが出てくるときもありますし、調べるのにさらに時間がかかってしまい、勉強がなかなか進まなくなってしまいます。
ですが専門学校に通うと、講師の先生がつくことになります。
授業ごとに各分野の専門の先生がいますし、それらの先生に質問することで疑問を解消することができます。
興味のある分野に関してはさらに詳しく聞いたりすることもできるのは大きなメリットです。
仲間ができる
同じ学科や専攻、コースなどに進んでいる人たちは、みんな同じことを学びたいと思ってその進路を選んだ人たちです。
そのため、専門学校に入学すると、周囲には同じ志や夢を持った人たちが集まります。
この繋がりは在学中だけでなく、卒業した後でもイラスト関係の仕事に就いた後でも大切なものとなるでしょう。
この仲間ができるということも一人で独学で勉強していては基本的にはできないことです。
卒業することで称号をもらえる
都道府県から認可を受けている専門学校を卒業した場合、専門士という称号をもらうことができます。
これは、大学を卒業した人がもらう学士などと同じで、専門学校のカリキュラムを修了したことの証明となります。
また、一部の学校では4年制のカリキュラムを組んでいるという学校もあります。
そのような学校では、高度専門士という称号ももらうことができます。
これらは学歴として履歴書などに描くことができる内容でもあります。
大学への編入ができる
2年制の専門学校を卒業した場合、同分野であれば大学に編入することができます。
その際には、専門学校で学んだことが単位として認められることもあります。
専門学校に通っていたが、大学で専門的に学びたいと思った場合にはそれを助けてくれます。
機材や設備が使える
専門学校には、授業を進めるために様々な機材や設備がそろっています。
出来る限りプロの環境に合わせるために、実際にプロが使用している機材などを取り入れていたりすることもあります。
学校によってはペンタブレットなどが一人一台ずつあるという学校もあります。
特に専門的な機械などになると自分で購入しようとすると高価なため、学生では購入が難しいという場合もあります。
このような場合にも学校にある機材を使うことで解消されます。
機材によっては授業でないと使えないものもありますが、機材や施設を空き時間や放課後などに開放してくれている学校もあります。
このような場合には放課後や授業の空き時間を使って自分のスキルを高めることができます。
現場での実践ができる
専門学校の中には、在学中に企業などからの依頼を受けて、プロの行う仕事と同じ流れで仕事ができる場合があります。
こういった場合には、企画や制作は全て自分たちで行うことになります。
会議やプレゼンテーションを行い、依頼者の求めるものを追い求めていくということもあります。
プロと同じ流れになるので、実際の空気や流れなどもわかりますし、プロとして働くためにはどのような知識・技術が必要なのかということも見つけることができます。
プロの話が聞ける
専門学校の多くは、実際にプロとして活動している人を講師として招いていることが多いです。
また、場合によってはトップレベルの人たちを特別講師として招いているという場合もあります。
実際にプロとして働いているからこそわかることや、必要と思う技術などを教えてもらうことができます。
イラスト専門学校に通うデメリット
イラストを学ぶために専門学校に通うメリットを紹介してきました。
ですが専門学校に通う時には、メリットだけでなくデメリットも存在しています。
学費がかかる
専門学校に入学し、そこでイラストを学ぶためには入学金や学費などが必要となってきます。
合計すると数十万円は必要になってくるため、かなりの負担になります。
また、すべての都道府県にあるというわけではないので、住んでいる場所によっては下宿などが必要ということも多いです。
そのため、金銭面は大きな問題になってきます。
卒業まで時間がかかる
専門学校は基本的に入学してから卒業まで2年間のカリキュラムが組まれています。
そのため卒業後のデビューとなると、2年後ということになります。
その間知識や技術を身に着け、磨くことはできますが、今すぐプロとしてデビューしたいという人でも、それはできません。
中には3年、4年のカリキュラムを組んでいるという学校もあります。
授業のペースが決まっている
専門学校では、カリキュラムによって2年間に学ぶ内容が決まっています。
選択授業などで多少自由性はありますが、授業内容やペースはすべて決まっています。
そのため、自分のペースで進めたいという人にはおすすめできません。
専門学校の選び方
イラストを学ぶために専門学校に通いたいと言っても、学校によって学ぶことができることや環境などはさまざまです。
そのため、学校を選ぶ際に参考にしてほしいポイントをいくつか紹介します。
どのようなイラストを描きたいのか
イラストと一概に言っても、何を使って描くのか、どのようなイラストを描きたいのかによって進む学校は変わってきます。
手描きなどのアナログなのか、ペンタブレットなどを使うデジタルなのかや、コミックアートやアニメ系のイラストなのか、3Dのイラストなのかなど、種類があります。
そして学校や学科によって学ぶことができるイラストはバラバラです。
そのため、どのようなイラストを描くのかを最初に決めておく必要があります。
施設や設備
専門学校には授業で技術を学ぶために設備などが整っています。
ですが、そこに取り入れられているソフトなどは学校によって異なります。
最新のソフトが出るたびに変えるということはなかなかありあません。
そのため、どのようなソフトを使っていてどのような設備があるのかということも踏まえた上で学校を選ぶ必要があります。
講師
専門学校の多くでは実際にプロとして働いている人を講師として授業を行っています。
ですが、誰を講師として招いているかは学校によって異なります。
講師や特別講師などはホームページなどで公開していることも多いので、事前に確認しておきましょう。
就職実績
卒業することでイラスト関係の仕事にどれだけ就くことができるかというのは、イラストを学びに専門学校に進む人にとっては重要なポイントでしょう。
それに加えて参考にしてほしいのは、イラスト関係以外の就職先です。
当然イラスト関係の仕事を目指しているでしょうが、場合によってはそれをあきらめてしまったりということもあります。
そういった時にサポートがあるのか、実際にそのようになった人はどんな進路を進んでいるのかなども確認しておくと、万が一の時にも安心できるでしょう。
認可を受けているかどうか
専門学校の中には、都道府県からの認可を受けていないというところもあります。
認可を受けていない場合には、卒業しても正式な学歴としては認められません。
まとめ
イラストを学びたいという人にとって専門学校は、基礎から学ぶことができ、専門的な教育も受けることができる理想的な環境であると言えるでしょう。
ですが、専門学校に通うのは良い事ばかりではありません。
色々な点を踏まえた上で進路選択をする必要があります。
そして専門学校を進路として選んだなら、全力でプロになるために学んでください。
参考URL・参考文献・根拠など
https://ima-color.net/2018/06/17/school/
https://nt-text.net/comparison/vocational-school/
https://studysapuri.jp/?vos=pd05br01a020brd0b0000000_0029587&gclid=EAIaIQobChMIofGk8eaa4gIVkAQqCh3buAVGEAAYASAAEgJXjvD_BwE&__r=1