今や一家に1台の時代!電子レンジの寿命は?買い替え時期は?

電子レンジ・オーブンレンジ

いまや電子レンジの普及率も97%を超えて(平成26年総務省全国消費実態調査による)、ほぼ一家に1台の時代となりました。

お子さんのいる家庭では、チンだけでできるお弁当のおかずから、ちょっと足りない時のパックご飯まで欠かせない家電のひとつとなっています。

さらに独身の一人暮らしに至っては、コンビニ弁当の温めから冷凍パスタまで、家族の多い家庭以上に活躍していることでしょう。

そんな電子レンジですが、寿命や買い替えの時期に関しては意外と知られていません。

知っておくだけでちょっと自慢できる情報をご紹介します。




電子レンジの寿命は概ね10年

まずは電子レンジの寿命ですが、1日当たり使う時間によって差異はあるものの、概ね10年です。

電子レンジの寿命は、部品の一つ「マグネトロン」が握っています。

大切な部品のマグネトロンとは

「マグネトロン」とは何かというと、電子レンジで一番大切なマイクロ波を出して、入れた食材を温めてくれる部品です。

「マグネトロン」の寿命が2,000時間なので、壊れてしまうと温まらなくなり、電子レンジとして機能しなくなります。

当然ですが、1日の使用時間が長いほど寿命が短くなります。

一般的な使用時間を1日30分にすると、寿命が約10年と算出されます。




多機能であればいいってもんじゃない

寿命を単純に計算できない部分もあります。

最近の電子レンジはただチンするだけでなく、オーブン機能やスチームオーブン機能が付加されています。

多機能になって、便利で食品をより良い状態で加工できる分、センサーやスチームの故障のリスクも増えるため寿命も短くなります。

修理をしたくても部品がない

もちろん部品の交換をすれば使えるのですが、メーカー側が修理用に部品を保管しておくのは、どのメーカーも8年ぐらいです。

ましてや8年経過して故障した電子レンジの部品交換をご家庭ではほぼ検討しないでしょう。

廃棄して新しいものに買い替えるのが一般的であると思います。

そう考えれば、必要ない機能がたくさんついた電子レンジを高額で買うことはリスキーと言えます。

ご家庭の中で料理が趣味の奥さんや娘さんがいる家庭は別として、独身の一人暮らしなどは、チンするだけのために高機能の電子レンジは不必要と言えるでしょう。

どんな症状が出ると寿命なの

食材が温まらなくなったり火花や煙が出たりすると、当然寿命と気づきますが、他にどんな症状が出ると寿命なのかは意外とわからないと思います。

レンジが止まらない

現在の電子レンジには自動調理モードが付いたものが多いと思います。

この自動調理モードで同じものを温めているにもかかわらず、長時間レンジが止まらなかったり、逆に思ったより温まらずにすぐ止まったりするのも寿命が近い信号です。

この他にも異音や大きな音がしたり、タッチボタンが反応しなくなったりするのも寿命と認識してください。

電源コードやプラグの異常な発熱

いままで言った症状に関しては、普段通り使っていれば確認できることですが、気を付けなければいけないのは、電源コードやプラグの異常発熱です。

普段から触るところではないので気づきにくいですが、絶縁不良により起こる場合が多く、火花や煙同様に火災の原因になる危険性が高いため、定期的なチェックが必要です。

まずはコンセントから抜いて

加熱されない場合は、当然ですが寿命もしくは故障とわかると思います。

レンジが止まらなかったり、逆にすぐ止まったりする場合は、そのまま使用することを避け、コンセントからプラグを抜くことをおすすめします。

音に関しての判断は、電子レンジが普段から何らかの音を出す機器であるだけに難しいですが、明らかな異音や普段に比べて音が大きい場合などもプラグから抜くのがよいでしょう。

使い方にも注意が必要

火花や煙が出るケースでも寿命や故障ではない場合もあります。

金属製は電子レンジ不可

金属を使用している食器や鍋、アルミホイルなどを電子レンジで使用すると火花が出ます。

また、水分の少ないニンジンやジャガイモなどを加熱し過ぎたり、油のついた食材を加熱し過ぎたりすると火花が出ます。

修理するか買い替えるか

買って1年以内の故障であれば、メーカー保証になるケースが多いので、メーカーに修理または交換依頼することでしょう。

買って3年ぐらいであれば、起きている症状にもよりますが、有償であっても修理をすることが得策だと思います。

前述した通り、メーカーでの部品在庫もあり、30,000円くらいはかかりますが、新規購入するよりは安く上がります。

購入から5年が一つの目安

購入から5年以上経過している場合は、新しいものに買い替える検討も必要になってきます。

1日のレンジの使用時間が長い場合や修理見積が高い場合は、買い替えたほうが良いでしょう。

レンジの汚れの具合も一つの目安になります。

最近は機能もそうですが、メーカーは省エネにも取り組んでいますので、スペックを確認して買い替えることも大切です。

できれば長く使いたい

電子レンジは多機能になっている分、高額な商品になっているのも事実です。

できれば長く使いたいというのが本音でしょう。

電子レンジの寿命を長持ちさせるために、まずは設置の仕方が大事になってきます。

タコ足コンセント

電子機器ですので炊飯器や食器洗い機などの蒸気が当たる場所に設置することは、寿命が短くなる原因となります。

タコ足コンセントに電子レンジのプラグを差す人は少ないと思いますが、これも寿命が短くなる要因となります。

また、取扱説明書で決められている設置隙間を設けることも長持ちさせる大事な要因です。

使い方を考えて

もう一つは使い方に起因します。

金属を使用している食器や容器などの過熱も故障の原因になります。

何も入っていない状態でレンジを使用することや、食材を必要以上に加熱しないことも長持ちさせる秘訣と言えます。

こまめな清掃

そして何より、こまめに清掃することをおすすめします。

使用した後に必ずレンジ内を固く絞ったふきんなどで拭く習慣をつけるだけで格段に寿命が延びます。

汚れを放置しておくとサビたり、水分を飛ばしてしまうので焦げてこびりついてしまい、汚れが落ちづらくなります。

さらに焦げることで火災の原因にもなりますので注意が必要です。

こまめに清掃をしていることで寿命より長く使用している方もたくさんいらっしゃいます。

電子レンジに限らずですが、家電の多くは清掃が大事です。

汚れのふき取りだけに限らず、取扱説明書に記載されている清掃方法を実践することも寿命を延ばす大事な要因です。

省エネのために

寿命でなくとも、省エネのために買い替えるというご家庭もあることでしょう。

今と昔の電力量の差

5~10年前の電子レンジであれば、数字上で大きく大差があるほどの消費電力の差はありません。

なぜなら、前述した使用部品「マグネトロン」の効率を高めることが技術的に難しくなってきているからです。

しかし15年以上前の製品の場合、消費電力は多いようです。

15年以上前の電子レンジは買い替えで省エネ

現在製造されている最新機種のものと15年前に製造されていたものの消費電力を比較検証した場合、15年前の電子レンジは主流が出力500Wのもので消費電力が約1000ワット、現在製造されている最新機種は主流が1000Wとなって消費電力は約1500Wです。

ご家庭の冷凍庫に保存されている冷凍ご飯を温める場合、15年前の電子レンジなら6分、現在の最新機種なら2分30秒で温まります。

この時の消費電力を比較すると、15年前電子レンジが100Wh、現在の最新機種は58Whになり、買い替えることで30%くらいの省エネ効果があります。

使用頻度にもよりますが、電気料金にすると年間1,000~1,500円の節約になります。

電子レンジの使用頻度が高いご家庭であれば、最新機種への買い替えを検討した方が良いでしょう。

使用頻度が高いほど、電気代も節約できることになります。

安く買い替えられる時期

故障や寿命でなければ、価格より安い時期に買いたいというのも本音でしょう。

家電全般で言えば、安く買えるのは決算時期前の1~2月と言えます。

もちろん電子レンジも安くなりますが、温めることが少なくなる夏の前、6~7月が電子レンジ買い替えの狙い目の時期になります。

まとめ

初めに述べた通り、電子レンジはいまや一家に1台の欠かせない家電になっています。

また、冷凍食品から遅く帰ってくるお父さんのおかずまで簡単に温めてくれます。

最近は肇から電子レンジを使うことを想定した開発が行われている製品も多くなっています。

すごく便利な家電ですが、使い方を間違えると、火災などのリスクが高いのも事実です。

寿命を延ばすためにも、火災にならないためにも、こまめな清掃を心掛けて使用しましょう。