仮想通貨は確定申告が必要!?その理由と方法とは!?
今や仮想通貨は、テレビCMだけでなく多くの番組でも取り上げられ聞いたことのある方も増えていると思います。
また仮想通貨を利用している人も年々増えており、身近なものになりつつあります。
そんな仮想通貨、実は確定申告が必要って知っていましたか?
実は知らないと答える人が多いのです。
確定申告締め切り月は役所も忙しく、また手続きも時間がかかってしまいます。
でギリギリで慌てないように、早いうちから方法を知っておくようにしましょう。
確定申告とは
そもそも確定申告とは何なのでしょうか?
フリーでない限り、今まで確定申告というものに触れずにきたという人も多いかと思います。
そこで確定申告とその必要性についてご紹介します。
確定申告
それではまずは確定申告についてご説明します。
確定申告とは、1月1日~12月31日を課税期間とし、その間の所得のすべてを計算して所得税額を確定し、申告、納税する手続きのことです。
確定申告とは単に所得税を納めるためだけでなく、払い過ぎていた場合は還付してもらう手続きにもなります。
年末調整なら多くの方が知っているものだと思いますが、こちらは税金を差し引かれて給与を受けていますので額が少なければ不足分を徴収、多ければ還付されます。
それに対して確定申告とは、報酬を受け取った後の精算になるのです。
必要性のある人
それではどのような人が確定申告をする必要があるのでしょうか。
大まかに分けると、配当所得、不動産所得、事業所得、雑所得などがあった人になります。
それらの収入があった方はきちんとそれを役所に申告する必要があるのです。
これはサラリーマンも同じです。
利益となるものが20万円以下の方は確定申告をする必要性がありませんが、20万を超える場合は必ず確定申告する必要があります。
また、学生や主婦など家族の扶養に入っている方の場合は利益が33万円を超えた場合は申告する必要があるとされています。
仮想通貨は申告が必要か
それでは仮想通貨で得た収入は果たして申告が必要なのでしょうか。
雑所得扱い
仮想通貨の取引で得た売買損益は雑所得に分類されることに決まっています。
これは国税庁の「仮想通貨に関する所得の計算方法等について」に記載があり、仮想通貨の取引で得た利益は雑所得に分類され、利益が20万円を超える場合は確定申告の必要があります、とされています。
そもそも所得とは、その内容によって10種類ほどに分類されます。
その中のどの所得にも当てはまらない所得を雑所得とし、仮想通貨はそちらに分類されるのです。
ペナルティー
では仮想通貨で20万円以上の利益を得たにも関わらず、国税の納付期限内に申告をしなかった場合はどうなるのでしょうか。
もし期日までに書類の提出が間に合わなければ、無申告加算税が発生する可能性があります。
無申告加算税の割合は、本来納めるべき税額に対して、50万円までについては15%、50万円を超える場合には20%になりかなり大きな出費になってしまいます。
また、期限内に納税が行われなかった場合にも延滞税がかかるため注意が必要です。
この延滞税の割合ですが、納付期限日から2カ月以内に納付すると、本来納めるべき税額に対して年率7.3%もしくは特例基準割合+1%のどちらか低い方が日割りで適用されることになっています。
しかし2カ月を超えると、年率14.6%あるいは特例基準割合+7.3%のどちらか低い方が日割りで適用されることになります。
さらに、税額計算に対する事実の隠ぺいや意図的に申告を行わないなど法定申告期限を過ぎ、税務署から指摘を受けた場合、無申告加算税とともに更に重加算税が課せられます。
重加算税は、本来納めるべき税額に対して40%を乗じた金額が請求されますので注意が必要です。
個人で申告する場合
ではまずは個人で確定申告する場合はどうでしょうか?
その方法を見ていきましょう。
必要書類
仮想通貨に利益による確定申告を行う際ですが、まず申告書というものが必要になります。
これは税務署でもらうか、または国税庁の公式サイトからでもプリントアウトすることが出来ます。
この申告書はAというものが一般的ですが、事業所得や不動産所得のある方、分離課税、損失申告書を提出するという方は申告書Bも必要になりますので注意して下さい。
次に必要なの源泉徴収票などの添付書類になります。
企業にお勤めの方はこちらをもらっておきましょう。
また医療費控除を受ける方は医療費の明細書、他にも生命保険料・損害保険料の控除証明を準備します。
そして一番大事なものが、仮想通貨に関する書類になります。
こちらは仮想通貨の入金・出金明細書、ウォレットの残高のスクリーンショット、取引履歴のスクリーンショットなどになります。
これら全てを準備する必要があります。
作成手順
それでは作成手順をご説明します。
手に入れた申告書に必要事項を記入し、添付書類をノリなどで貼り付けます。
もちろん手書きでも構いませんが、国税庁のホームページから提出書類を作成することも出来ます。
その際は利用者識別番号 というものが必要になりますので、予め取得しておきましょう。
最後に記載もれや添付書類の不足を確認し、2月16日から3月15日までに最寄りの税務署に提出します。
税理士に頼む場合
あまりにも額が大きく計算が面倒な場合は税理士に依頼することも出来ます。
ではその際はどのように進めたら良いのでしょうか?
手順
税理士の役割とは、税理士法第2条に定義されており、確定申告の代行は税理士だけが行うことができる業務になります。
依頼する税理士を決めたら、まずは面談を行うことが一般的です。
面談の時間が作れないという方はメールでのやり取りでも可能な所が多いです。
そこで経費や利益などの打合せや、見積もりを行ったりします。
そして問題なければ、通帳コピーや領収書、請求書といった記帳に必要な書類、源泉徴収や控除などの書類を送付して申告書を作成してもらい、納税額を教えてもらいます。
また納税の期限は確定申告書の提出期限と同じなので、3月15日までに金融機関に持っていき納税する必要があります。
税理士に渡した書類や資料ですが、こちらは所轄税務署に申告書を提出後、返送されてきます。
税理士に頼む利点
最大の利点は利益計算の手間が省けるという点です。
会計知識が全くないと、計算や記帳はかなりの時間を要しかなりのストレスにもなります。
しかし税理士へ依頼すれば、こういった作業を全て代行してくれ時間を有効活用出来ます。
また正確に申告してくれるのも大きな利点です。
自分で確定申告をした場合、記不備等で申告漏れが発生する可能性があります。
申告漏れが発生すると追徴課税を支払う必要があったり、また必要以上に所得税の納税額が増える可能性もあります。
「専門的に精通している税理士に頼んだほうが、しっかり間違いなく申告をしてくれるのでそちらも魅力的です。
もちろん個人で申告を行うより費用がかかってしまいますが、仮想通貨による利益が多い方、計算が苦手な方は税理士に丸投げする方法の方がおすすめです。
まとめ
このように仮想通貨も実は確定申告が必要なのです。
わからないからと放っておくと後々大変なことになりかねません。
そうならないためにもきちんと知識をつけ、毎年忘れずに確定申告をする必要があるのです。
今年から仮想通貨取引をはじめたという方、来年焦らないためにも今から確定申告の準備をしておくことをおすすめします。