犬用バリカンを選ぶときにチェックすることは? 外せない6つのポイント
バリカンは、犬用と人間用でかなり違いがあります。
そのため、ペットのトリミングをするなら、きちんと犬用の製品を購入しなければなりません。
犬に使うことを想定したものなら、余計なトラブルを防ぎ、スムーズに作業を進めることができます。
ただし、適当に決めたりすると、使いにくいものを引き当てることがあるので、買うなら慎重に選ぶべきです。
では、失敗しないためのチェックポイントを紹介していきましょう。
全身用か部分用か
犬用のバリカンを選ぶときは、まず種類に注目してみてください。
大きく分けて2種類のタイプがあるので、目的に合った方を使うようにしないと、失敗してしまうことがあります。
では、それぞれの特徴を簡単に説明しましょう。
全身用の特徴
全身用の製品は、広い範囲に対応するため、刃の幅が広くなっています。
そのため、背中や肩などをカットするときは最適であり、サクサクと刈り取ることができます。
アタッチメントがあるものだと、簡単に幅を変えられるようになっているので、使いやすいものを選択しましょう。
例えば、冬に多めの毛を残しておきたいときは、5mmの広い刃が役立ちます。
広い刃で余裕をもってカットしておけば、短くしすぎることはありません。
逆に、夏場に短くしたいときには、3mmくらいの少しだけ広いものが便利です。
刃が広すぎると、うまい具合に短くならないこともありますが、少し幅が狭いものなら、問題なくカットできます。
このように、そのときの状況に合わせてぴったりなものを選択できれば、初心者でも失敗が少なくなるのです。
ただし、肉球の隙間などの細かい部分には向いていないので、無理な使い方はしないでください。
いくらアタッチメントがある製品でも、基本的には幅広なタイプなので、あまり細かい作業はできません。
怪我をさせないためにも、なるべく広い部分にだけ使うことをおすすめします。
部分用の特徴
部分用は、全身用と違い、刃の幅が狭くなったタイプです。
1mmの刃になっているので、脚や耳の裏、顔周りなど、細かい部分ほど便利に使うことができます。
また、耐久性が高い点も特徴のひとつです。
毛を詰まらせないための定期的なメンテナンスは必要になりますが、簡単には劣化しないので、かなり長く使えるようになっています。
ただし、全身用が細かい部分に使えないのと同じで、部分用で広い範囲をカットするのは難しいため、使い方には気をつけてください。
無理に背中などを刈ろうとすると、1mmしかない刃が毛の量に対応できず、目詰まりを起こしてしまいます。
子犬ならなんとかなる場合もありますが、基本的には細かい部分をカットするタイプなので、適切な使い方をしていきましょう。
電池か充電か
ペット用のバリカンを選ぶなら、電池式と充電式の違いも、しっかり考慮に入れておくべきです。
電池式の製品は、電池を交換しながら使うタイプであり、比較的安い値段で購入することができます。
しかし、使い方によっては不便になることがあるので、選ぶときは注意してください。
長く使っていると、電池の熱で本体の温度も上昇してくることがあります。
また、電池の消耗具合も問題です。
作業にかける時間が長いようだと、電池交換の頻度がかなり多くなってしまいます。
意外なほど電池の減りが早いものもあるため、途中で止まってしまう可能性も高いのです。
全身用と部分用をしっかり使い分けていても、作業が中断されてしまうようだと、なかなかスムーズにはできません。
連続使用時間が気になるときは、もうひとつの充電式を選んでおきましょう。
充電式なら、事前にきっちり充電してから使うようにすれば、途中で止まるようなことはありません。
初心者だと時間がかかることも多いので、なるべく充電式を選んでおいてください。
コードはどうなっているか
充電式の製品を選んだとしても、コードの有無によっては使いやすさが低下するので、よく確かめてから決めるべきです。
常にコンセントから電源をとるものだと、事前の充電すら必要なく、いきなり始めても好きなだけ使えるようになっています。
しかし、コードが常につながっている点には注意しなければなりません。
コードがユラユラしていると、作業の邪魔になることも多いので、気になるようなら別のものを選ぶべきです。
特に、初めてバリカンを使うような場合は、ちょっとした障害が失敗につながる可能性もあるので、油断してはいけません。
作業の妨げになる要素が少ないものを選ぶなら、コードレスの製品に注目してみましょう。
コードを取り外すことができるものなら、かなり自由に動くことができるため、慣れていない人でも使いやすくなります。
常に接続しておく必要がなければ、場所を選ぶこともありません。
そのため、使いやすさを重視して選ぶなら、おすすめのタイプになります。
重くないか
トリミングをスムーズに進めるためには、バリカンの重さも重要になってくるので、選ぶときは見落とさないようにしてください。
あまり重いようだと、使っているうちに腕が疲れてきます。
しかし、刃物を使っている状況なら、疲れたからといって気を抜くわけにはいきません。
動きが雑になると、怪我をさせてしまう可能性もあります。
そのような失敗を防ぐためには、なるべく軽いものを選んでおくべきです。
一般的には200~300gくらいのものが多くなっていますが、軽量化に力を入れたものなら、150gの製品もあります。
プロのトリマーは、800gや900gのものを使ったりしますが、慣れていない人は、そのような重いタイプは避けるようにしてください。
時間がかかっても疲れないものなら、ミスが少なくなり、安全に使うことができます。
静かにできるか
犬に不安を与えないためには、なるべく静音性の高いものを選んでおくべきです。
意外に大きな音を出すものもありますが、そのようなものを使っていると、犬が警戒してしまいます。
特に、家の中が静かなときは要注意です。
その場合、バリカンの音ばかりが目立つことになり、必要以上に刺激してしまうことがあります。
犬は、嗅覚だけでなく聴覚も鋭いので、あまり大きな音が出るようだと、怖がってしまうことも多いのです。
人間がうるさく感じる音は、その何倍もうるさい騒音として聞こえていたりします。
そのため、変に緊張させたりしないように、静音性はしっかりチェックしておきましょう。
静音タイプの製品なら、それほど警戒することはないため、すんなり作業を進めることができます。
水洗いができるか
犬用のバリカンを選ぶなら、作業中のことだけでなく、使い終わったあとのメンテナンスについても考えておくべきです。
メンテナンスの方法が面倒なものだと、つい省略してしまうこともありますが、それはよくありません。
きちんと手入れをしながら使わないと、性能が落ちてしまったり、劣化した刃で怪我をさせたりする可能性があります。
そのような事態を避けるためには、水洗いができるものを選んでください。
シャワーで洗い流すだけの簡単なものであれば、面倒になったりはしません。
浴室でカットした場合は、そのままメンテナンスを済ませることも可能です。
防水仕様かどうかよく確かめて、なるべく手間のかからないタイプを見つけるようにしましょう。
まとめ
犬用のバリカンを選ぶときは、ここで紹介したポイントをしっかりチェックしておいてください。
タイプの違いや重量、音などを見落としていた場合、ただ使いにくさを感じるだけでなく、犬にストレスを与えたり、怪我をさせたりすることもあります。
それを避けるためにも、重要なポイントをきっちり押さえて、デメリットの少ない製品を選ぶようにしましょう。