パソコンで本格的にお絵描きするときに考えたい液タブの様々なメリット

ペンタブ, 液タブ

ワコム 液晶ペンタブレット 13.3フルHD液晶 Cintiq 13HD 【2015年モデル】 DTK-1301/K0

パソコンを使ってお絵描きをするとき、使える道具としては「マウス」「板タブ」「液タブ」が代表的なものとなります。

マウスは画像処理に使うことはできてもお絵描きに相応しいとはいえません。

そこで板タブと液タブのどちらを手に入れるかということで悩むことになるでしょう。

今回は液タブの様々なメリットについてみていきます。

悩みを整理するためにも一つずつみていきましょう。




アナログ同然で描ける

アナログ環境からデジタル環境に移行するとき、最も大きな問題が描き味です。

描き味が違うだけでも思うように筆が動かなくなるものなので、絵を描く方にとっては深刻な問題といえるでしょう。

そして液タブは正にこの問題をすぐさま解消してくれるのです。

液タブは液晶モニターを埋め込んだ映像の出力装置であり、ペンによって操作できる入力装置でもあります。

ペンで液タブ上に線を描けば、描いたとおりに液晶モニターにその線が描かれるのです。

ということは即ちアナログと全く変わらない環境で絵を描くことができるということに他ありません。

また出力装置と入力装置が一体になっているという点も見逃せません。

マウスや板タブではモニターを見ながら操作する必要がありますが、液タブの場合は液タブに埋め込まれた液晶モニターを見ながらその上に絵を描けるため視点と手は同じ位置にあるのです。

感覚が重要となる絵の世界において視点と手の位置がバラバラにならずに済むというのは大きな利点といえるでしょう。

このように、液タブを導入するだけでアナログとほぼ同じような環境でデジタル絵を描く事ができるはずです。

当たり前といえば当たり前なのですが、これまで液タブが普及する前では考えられなかったことだったりします。

もしアナログと同じように絵を描きたいなら液タブは最良の道具となるでしょう。

ラグは少しある

ただアナログと完全に同じというわけではありません。

例えば紙にシャーペンや鉛筆で絵を描くときにはサラサラという紙独自の摩擦を感じることができますが、液タブは基本的にツルツルです。

そのため使い始めた頃には多少ペンが滑る感じがするかもしれません。

また、これは液タブの性能にもよるのですが多少のラグは覚悟しておいた方が良いでしょう。

いわゆるペンを動かしてから少し時間を置いて線がペンについてくるといったような感じです。

この現象はペンを素早く動かせば動かすほど顕著に現れるので気をつける必要があります。

といっても丁寧に描画していけばラグはそこまで気にならないかもしれません。




板タブの問題点を解消

板タブと液タブで迷うことになるかもしれませんが、液タブは液タブの抱えている問題を解消してくれています。

これは先ほど取り上げた問題とも関連するのですが、まず板タブの場合は視点がバラバラになってしまうのです。

絵を描くのは手元の板タブなのですが、その絵は正面のモニターに描かれていくため手元を見ることができず絵を描かなければいけません。

それに反して液タブは出力画面に直接ペンで絵を描く事になるため手元を見ながら表示画面を確認することができます。

また板タブにはモニターサイズと入力範囲という大きな問題がつきまとうものです。

板タブは基本的にモニターよりも小さいものなので、もしモニターの全画面に対応させてしまうと僅かなペンの動きが大きなペンの動きとなってしまいます。

そうなると実際にはとても小さい絵を描いているのにモニター上では大きな絵を描く、という不自然な環境ができるのです。

この環境に慣れ切ったあとでより大きな(よりモニターサイズに近い)板タブを導入した場合、少し違和感を感じるかもしれません。

既に不便な環境に体が慣れてしまうということは十分に考えられることです。

板タブとモニターサイズが著しく異なる環境になれてしまうとこうした絵を描くのに不便な性質が自分に備わってしまう可能性があります。

これらの問題を液タブは全て解決してくれます。

妙なクセを付けさせないというこの一点だけでも板タブより液タブを選ぶメリットは大きいといえるでしょう。

モニターサイズは無関係

先述したように板タブを導入するときにはモニターサイズと板タブの入力範囲をどう設定するか、という点が問題となります。

モニターの表示領域全体を入力領域に対応させれば違和感が生じますが、原寸大の大きさを指定したらモニターのほとんどの画面をお絵描きに使うことができなくなるでしょう。

1つの方法としては入力領域の2倍程度とモニターサイズを対応させるといった方法もありますが、設定は個人差によるとしかいえません。

液タブを使うことでこうしたモニターサイズと入力範囲の問題が完全に解決できるというのは心強い点です。

そしてそれは面倒なことを考えずに絵を描き始められるということにも繋がってきます。

できるだけアナログに近い感覚でデジタル絵を描きたいならやはり液タブに軍配があがるといえるでしょう。

デメリットについても抑えておこう

液タブにはメリットがたくさんありますが、どんなものにもデメリットはあるものです。

むしろこのデメリットがネックとなって普及を抑えているといえるかもしれません。

まず代表的なデメリットとしては「とにかく高価」ということを挙げられるでしょう。

液タブは板タブに対して超高価なのです。

例えば板タブの場合は安いものであれば8千円程度から購入することができ、普通サイズのものであっても2,3万円あればまず問題ありません。

これに対して液タブは純正メーカー製の安いものでは8万円、普通のモデルでも10万円を超え、最新機種であれば30万円近くします。

シンプルですが価格は液タブ導入における大きなネックとなっているのです。

また重いためそうそう移動させることができません。

そのため場所を固定し、キーボードを置けるようなスペースが必要となります。

それから熱も発するため夏場は冷房がないときついかもしれません。

中華製も検討

先述したように液タブには色々なデメリットも存在するのですが、価格については中華製の液タブを検討することで解決することができるかもしれません。

近年では中華製の液タブの評価も高く、かつ価格も安めなので価格がネックになっている方はチェックしてみると良いでしょう。

十分なサイズのものが6万円だったり、中には小さなサイズですが3万円を切るものが見つかったりするかもしれません。

ただ中華製はメーカーサポートが十分でなかったり所有している方が少なめなのでトラブルシューティング時に情報が集まらなかったりします。

購入の際はリスクを考えておいた方が良いでしょう。

接続については事前にチェック

実は液タブはUSBを接続すれば使えるというものではありません。

それ以外にも映像信号を受信するためのHDMI接続をしなければいけなかったりします。

いざ購入したときにケーブルやPCパーツが足りないため接続できない、ということにならないよう事前にチェックしておきましょう。

製品によるのですが、多くのものにはHDMIポートが必要だったりします。

ですがこの問題は直ぐに片付けることができるでしょう。

変換機は豊富

パソコンにHDMIポートが存在しない場合、困惑するかもしれません。

ですがとにかく映像出力用のポートが存在すれば良いわけなのでそこまで難しく考える必要はありません。

例えばパソコンにDVIポートがあるならDVIからHDMIへの変換機を導入することをおすすめします。

もちろん変換機だけでなく必要なケーブルも手に入れておきましょう。

まとめ

液タブの様々なメリットについてみてきました。

アナログとほぼ同じ感覚で絵を描くことができるため液タブはおすすめです。

また板タブが抱えている問題も解消してくれるので余計なことを考えなくても済むようになります。

それから変換機や各種ケーブルは液タブを購入する前にチェックしておくと安心です。

価格というネックはあるものの、液タブには手に入れるだけの魅力があります。

快適なお絵描き生活のために導入を検討してみて下さい。






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