NASと他のHDDの違いとは?大人数で共有したい場合に活躍!
パソコンやインターネットが普及するようになって、HDD(ハードディスク)も様々な種類が登場してきました。
パソコンと一体型になっているHDDもあれば、外付けHDDのDAS(USBやeSATAなどを利用)もあります。
最近では、NAS(ネットワークHDD)も登場するようになりましたが、その違いについて分からない方は多いでしょう。
そこで、NASと他のHDDとの違いや、メリットなどを説明するので、参考にしてみて下さい。
NASの特徴
NASは、大人数で利用する事ができるHDDなので、今までのHDDでは満足できなかった方でも、利用しやすくて気にいる可能性が高いです。
それでは、NASの特徴や他のHDDとの違いについて説明するので、みていきましょう。
2つのHDD
DASとNASの決定的な違いは、併用できる人数です。
DASは、パソコンと1対1で接続する必要があるので、同時に複数のパソコンで併用する事が不可能でした。
それに引き換え、NASはLANによってインターネット上で接続できる事から、複数のパソコンで併用する事ができるようになったのです。
つまり、一人でしか利用できなかったDASとは違って、NASは大人数が同時で併用する事が可能になった訳です。
今まで、DASでは不便に感じていた方には、NASの導入をおすすめします。
オフィスで活躍
大人数で利用できるケースとして、多くの方たちがイメージしやすいのが、オフィスの利用でしょう。
実際に、日本企業の多くがNASを利用していて、オフィスで活躍しているのです。
オフィスでは、数十台のパソコンを利用している企業は多くあるので、複数のパソコンのデータをHDDで共有できるようになったら、効率よく作業を進められます。
仕事を効率よく進める事ができれば、今まで残業や休日出勤でカバーしていた時間をなくす事が可能になっていくので、コストダウンを図れます(作業量によって違いがあるので注意)。
外出先で確認が可能
NASの魅力は、大人数で併用できると聞いたら「家庭で利用する自分には関係のないHDDなのか」と落胆してしまったかもしれません。
実は、NASは家庭で利用している方たちでも活用する事は十分に可能です。
なぜなら、インターネット上で共有する事が可能になるので、自宅で保存していたデータを外出先でも確認できるようになるからです。
今まで、インターネットを利用できる所へ宿泊しても、USBメモリを持って来る事を忘れた場合には、保存したデータを確認する事ができませんでした。
しかし、NASであれば、USBメモリを持ち歩かなくても確認する事ができます。
多機能
高い人気を集めているNASは、様々な製品が販売されていて、その中には『多機能』になっている機種もあります。
なぜ、HDDが多機能になっているのかと言えば、数多くあるNASの中にはパソコンに近い構造になっている機種もあるからです。
高性能になっているHDDなので、データを保存するだけではなく、データを管理したり編集したりできます。
さらにケーブルを併用するだけで、データをコピーできる『デジカメコピー機能』まで搭載されているので、今までとは違う利用法が可能です。
NASのメリット
NASの特徴を理解できてもらえたところで、次にどのようなメリットがあるのか紹介しましょう。
そのメリットを理解できたら、ネットワーク上で利用できるHDDの利用価値の高さが分かるはずです。
使い分けが可能
企業は、それぞれ部署が違っているので、多くの場所で併用できるHDDを導入するメリットは大きいです。
しかし、多くの場所で同じ方法で利用しようとしたら、混乱してしまう場合もあるので注意しなければいけません。
NASは、そのような事態を避けられるように『共有フォルダー』を作成できるようになっています。
共有フォルダーとは、OSのログインアカウントによって『アクセス権』を行使して、アクセス可能な人たちを決められるシステムです。
部署ごとに違う共有フォルダーを作成したら、他の部署にとって関係のないデータを操作する事がなくなるので、混乱を防ぎやすくなります。
バックアップ
データを共有する事は魅力的なポイントですが、何かのトラブルでデータがなくなってしまったら、大きな損害を覚悟しなければいけません。
NASは、そのような事態も想定していて『RAID機能』も搭載しています。
RAID機能とは、複数のHDDを1つにまとめているように認識させてデータを保存するデバイスです。
NASであれば、2つのHDDにデータを保存できるので、片方のHDDが故障したとしても、もう片方のHDDからデータを復旧する事が可能です。
NASの活用法
NASの特徴やメリットを理解できても、活用法を知らなければ、宝の持ち腐れになってしまいます。
そこで、今から導入を考えている方たちのために、どのような活用法があるのか紹介するので、みていきましょう。
データを保存
パソコンやスマホを利用していれば、多くの画像や動画データを保存していくので、メモリの空き容量が足りなくなっていきます。
そこで、おすすめしたいのが、画像や動画データをNASにバックアップする方法です。
バックアップしておいて、パソコンやスマホにデータを残しておかなければ、空き容量に余裕が生まれます。
空き容量が多くあれば、様々な専用ソフトまたはアプリなどを活用する事ができるので、快適に利用できるでしょう。
セキュリティ
NASは、企業の部署ごとに使い分ける事ができますが、この機能を『セキュリティ』として活用する事もできます。
実際に、多くのハッカーたちが、インターネットを利用して、重要なデータを見ようとするケースが多くあるのです。
多くのデータを1か所に集めて漏洩した場合には、その損害は計り知れないものがあります。
しかし、NASのセキュリティ機能は優れているので、情報が漏洩する可能性は低くなっているのです。
家庭用と企業用のNAS
企業だけではなく、家庭でも利用されているNASなので『企業用』と『家庭用』が販売されています。
それぞれ、特徴が違っているので、購入する際には注意しなければいけません。
それでは、どのような特徴があるのか説明しながら、選ぶ際のポイントなども紹介しましょう。
2種類の違い
多くの方たちが併用できるNASですが、家庭用よりも企業用のほうが、多くの方たちが利用できるようになっています。
企業の場合には1,000名を超える所が多いのに対して、家庭の場合には多くても10名前後なので、当然と言えるでしょう。
そのため、自社でNASを導入する際に、出費を少しでも抑えるために、値段の安くなっている家庭用を選ばないほうが良いです(社員が10名前後の所は例外です)。
さらに、企業用のほうが多機能になっている機種も多いので、その辺りも覚えておいたほうが良いでしょう。
選ぶ際のポイント
企業で利用する場合には、社員の人数が多い場合には企業用を選べば問題はないのですが、家庭用のNASの機種は多くの物が販売されています。
そのため、自宅で利用する場合には、どの機種を選ぶべきか悩んでしまいがちです。
実際に、家庭用と言っても機能や性能に大きな差があって、停電時には安全にシャットダウンをしてデータを守る機種もあれば、RAID機能に違いがある機種も存在します。
RAIDは、RAID0・RAID1・RAID5・RAID6などがあります。
それぞれ保存をする方法が違うので、あなたの好みに合う機種を選ぶ事が重要です。
まとめ
NASとDASの違いは大きなものがあるので、大人数で併用する際には、NASのほうを検討したほうが良いです。
インターネット上で利用できる事から、様々な仕事を行う事が可能になるので、在宅勤務を模索していた企業は、導入してみる価値があります。
日本は少子高齢化が進んでいますが、在宅勤務は人気が高いので、NASを導入して在宅勤務できるようにすれば、多くの方たちを入社させる事も可能になるでしょう。