電子レンジから変な音がするのはなぜ? よくある4つの原因
電子レンジを使っていると、稼働音とは別の異音が聞こえることがあります。
普通なら鳴らないはずの音が出ていると、故障を疑いたくなりますが、すぐに判断するのはよくありません。
実は、故障でなかったとしても、異音が聞こえてしまう場合があるのです。
では、電子レンジから異音が出るときによくある原因と、その対処法について説明していきましょう。
ターンテーブルがずれている
電子レンジは、故障などしていなくても、ターンテーブルが少しずれていただけで、普段と違う音が出てしまうものです。
そのため、異音が聞こえたときは、まずターンテーブルの状態を確認してみてください。
もしずれているようなら、正しい位置にセットし直し、再び稼働させてみましょう。
ターンテーブルが原因であれば、それだけで音はしなくなります。
これを防ぐには、使用する前に位置を確認しておく方法もおすすめです。
ターンテーブルは、慌てて食べ物を取り出したときなど、ちょっとしたことが原因で、いつの間にかずれてしまっていることも多いので、使うときは常に注意しておきましょう。
また、ターンテーブルだけでなく、その上に乗せる皿なども原因のひとつです。
ターンテーブルが正しい位置でも、そこに乗せた皿がずれていると、やはり回転したときに異音が聞こえます。
こうした位置による異音は簡単に直せるので、真っ先にチェックしてみましょう。
加熱のムラもなくなる
ターンテーブルを正しい位置にして使用することは、異音の対策だけでなく、加熱したときのムラを軽減する効果もあります。
位置が正常でないと、きちんと動いているのに温まらなかったり、加熱が不十分だったりするものですが、その場合も、故障と決めつけてはいけません。
異音のときと同じように、ターンテーブルを正しい位置に置くことで、すぐに解決できることもあるのです。
電子レンジは、正しく使えばとても便利な商品なので、位置の確認は忘れないようにしましょう。
内部が汚れている
電子レンジの異音は、内部に汚れがあるときにもよく起こります。
これは、食べ物のカスや飛び散った汁などが、別の食べ物を温めているときに加熱されてしまうことが原因です。
この場合、「ジュージュー」もしくは「ジージー」といった音が聞こえるようになります。
そうした音は、中で汚れが焦げているときの音なのです。
また、「ジージー」という音の場合は、火花が発生している可能性もあります。
汚れがついたまま何度も加熱していると、やがて炭化してしまうことになりますが、それは電気を通しやすい状態なのです。
そのため、加熱することで火花が散り、異音となってしまいます。
中をしっかり掃除しよう
汚れによって異音が聞こえている場合は、なんといっても掃除が重要になります。
その際は、水蒸気を利用した方法がおすすめです。
耐熱容器に入れた水や、濡れタオルなどを電子レンジで加熱すると、中には水蒸気が発生します。
すると、こびりついた汚れに水分が加えられたことで、ただ拭くよりもぐっと落としやすくなるのです。
あまり頑固な汚れの場合は、重曹水を蒸発させると、よりきれいに拭き取ることができます。
また、普段から汚れが飛び散らないように、食べ物を温めるときは、サランラップで覆っておくのもおすすめです。
電子レンジ内部の汚れは、食べ物から出るカスや汁がほとんどなので、できるだけ飛び散らないようにしておけば、手入れも楽になります。
こうした対策をしっかり行っていれば、電子レンジの中の汚れはなくるので、異音が発生することもありません。
そして、使う前に内部を覗いて、汚れがないか確認しておくことも大切です。
もし汚れていたら、そのまま放置せず、取り除いてから使うようにしましょう。
冷却ファンが汚れている
汚れによる異音では、冷却ファンが原因になっているケースもあります。
電子レンジの冷却ファンは、加熱した後に内部を冷ますためのものですが、これに何か異物が挟まった場合、ファンが正常に回転しなくなり、「ビー」という音を出してしまうのです。
このときの異物というのは、蓄積された埃であることも多いので、対策としては、やはりこまめな掃除が重要になります。
ときどき風出口を掃除機で吸って、余計な埃がたまらないように手入れをしておきましょう。
それなら、冷却ファンは正しく作動するので、異音を立てることもなくなります。
常に清潔な状態で使い、異音につながる要素を少なくしておくことが大切なのです。
まれに、挟まった汚れがファンの回転で分解され、いつの間にか音が消えていたというケースもありますが、異音がしているときは放置せず、しっかり掃除しておきましょう。
どうにもならないときは修理を
普段の手入れが不十分で、埃による異音が発生してしまったときは、まず掃除機で汚れを取り除いてみましょう。
それで挟まっていた汚れが取れれば、音は止まります。
しかし、もし掃除機で解決できなかった場合は、分解しなければなりません。
そのときは、決して自分で行わないようにしましょう。
分解しての掃除は、専門的な知識をもったプロでなければ危険です。
無理に自分で分解しようとすれば、感電などの大変な事故につながる可能性が高いので、どうしても改善できないときは、素直にメーカー修理に出しましょう。
加熱してはいけないものを入れている
電子レンジで食べ物を温めるときは、それを入れる容器に注意しなければなりません。
適切なものでなければ、異音を発生させる原因になってしまいます。
注意しなければならないのは、金属やアルミホイルです。
これらは、電子レンジで加熱すると非常に高温になり、スパークして「バチバチ」という音を立ててしまいます。
これは、異音だけの問題ではなく、火災に発展する可能性もある危険な状態なので、絶対に避けなければなりません。
金属やアルミホイルを含んだ容器は、間違っても中に入れないようにしましょう。
また、たとえ陶器であっても、模様がついているものは要注意です。
皿自体が陶器でも、模様には鉄や銅を使用していることがあるため、知らずに入れると、同様の事態が起こります。
「金属かもしれないけど少しくらいなら」と考えてしまう人もいますが、そうした油断が大きな事故につながることも多いので、十分注意してください。
食べ物にも注意
電子レンジでの加熱に注意が必要なものは、容器だけでなく、食べ物にもあります。
例えば、卵やソーセージ、明太子といった、殻や膜で覆われた食べ物です。
それらは、電子レンジで加熱していると、中身がどんどん膨張していき、殻や膜の中でパンパンの状態になります。
それが限界を越えてしまうと、ストッパーになっている殻や膜を突き破り、勢いよく弾け飛ぶのです。
すると、「パーン」という破裂音が聞こえることになります。
これを防ぐには、殻や膜で密閉された状態を崩すようにしましょう。
ゆで卵やソーセージを温めるなら、その前に切り込みを入れておくのです。
それなら、内側に圧力がこもる心配はなく、爆発を避けることができます。
また、目玉焼きを作りたいなら、卵黄膜に爪楊枝で穴を開けておけば、黄身が破裂することはありません。
こうした工夫を忘れなければ、食べ物による異音は防ぐことができるのです。
まとめ
電子レンジから異音がするときは、単なる故障ではなく、使い方に問題がある場合も多いので、まずは慌てずに、原因を考えてみましょう。
ここで紹介したものは、いずれもよくある原因なので、もし当てはまるものがあったら、参考にしてみてください。
いつも正しい使い方を意識していれば、電子レンジから変な音がすることはなくなります。