加湿器にNGな使い方はある?避けておきたい6つのポイント
加湿器は、部屋の乾燥を防ぎ、静電気の発生などを抑えてくれる便利なアイテムです。
ただし、そのメリットをしっかりと引き出すためには、正しい使い方が重要になります。
間違った使い方をしていると、メリットではなくデメリットになってしまうこともあるので、使い方には十分注意しなければなりません。
ここでは、やってはいけないNGな使い方について、詳しく説明していきます。
蒸気に直接触れる
加湿器は、基本的に部屋の中を潤すものですが、「肌の保湿にも利用できそう」と考えてしまうことがあります。
水蒸気を発生させているので、肌に浴びせれば乾燥を軽減できそうな気もしますが、実際には、そうした使い方はNGです。
確かに、水蒸気は部屋の湿度を上げてくれますが、肌に直接浴びせても、保湿の効果は得られません。
それどころか、逆に乾燥を促進させてしまうこともあります。
水蒸気を肌に当てると少しふやけるため、一見すると保湿の効果があるように思えてしまいますが、本当に問題なのは、そのあとです。
ふやけるくらいに水分が増すことは確かですが、余計な水分が多くなると、そのあとに起こる蒸発が活発になります。
すると、肌にもともとあった水分までなくなってしまい、水蒸気を浴びる前よりも、さらに乾燥がひどくなるのです。
一時的にはしっとりしても、浴びるたびにもっとガサガサになってしまうのでは、乾燥の対策になりません。
乾燥のしすぎによる肌のトラブルを防ぐためにも、加湿器は本来の用途だけに使うようにしましょう。
部屋の中の加湿だけなら、肌にマイナスな影響を与えることはないため、安心して使うことができます。
一晩中使う
夜寝るときの乾燥は、できるだけ避けておきたいものです。
乾燥した部屋の中で寝ていると、喉が痛くなることも多いため、保湿はしっかり行う必要があります。
そこで活躍するのが加湿器になりますが、寝室で使うときに注意しておきたいのは、「やりすぎ」です。
部屋を潤す効果を高めようとした場合、「なるべく長く使った方がいいだろう」という考えから、一晩中水蒸気を出し続けてしまうことがあります。
しかし、そのような使い方は間違いです。
朝まで加湿を続けたりすると、部屋の中が潤いすぎてしまいます。
壁が濡れてしまうくらいにじっとり湿ることもあるので、あまりにも長く使うのはよくありません。
必要以上にジメジメさせてしまうと、乾燥以外の問題が発生してしまいます。
カビを防ぐ
部屋の壁が濡れるほどの加湿を行った場合、乾燥に代わって問題になるのが、カビの繁殖です。
カビは湿度を好むため、濡れるくらいに加湿した部屋の中は、繁殖に最適な環境となってしまいます。
そのため、毎晩朝まで加湿するような使い方をしていると、部屋のあちこちにカビが生える可能性が高いのです。
湿気が多い環境だと、マットレスに生えてくることも十分考えられるため、やりすぎにはくれぐれも注意してください。
寝るときは切る
加湿のしすぎでカビが生えるような事態は避けなければなりませんが、だからといって、加湿器をまったく使わないわけにもいきません。
乾燥しすぎた部屋の中では、喉を傷めやすいことも確かです。
カビの対策と喉の保護を同時に行うためには、一晩中使い続けるのではなく、最初の1~2時間だけ使うようにしてください。
朝まで水蒸気を出し続ければ、どうしてもやりすぎになってしまいますが、少しだけ使うなら問題はありません。
カビの繁殖を防ぎつつ、喉へのダメージも軽減することができます。
タイマー機能があるものなら、一定時間動いたあとで自動的に止まってくれるので、寝るときに使うならおすすめです。
濡れたものを干す
タイマーで時間を決めて使うことに不安を感じてしまうときは、加湿器だけに頼らず、別の手段にも注目してみましょう。
洗濯物など、濡れたものを室内に干しておけば、それだけでも加湿効果はあります。
加湿器だとやりすぎになってしまいますが、濡れたものを干しておくだけなら、それほど強い効果はありません。
適度に部屋を潤すことができるので、乾燥が気になるときは試してみてください。
湿度計を見ない
過度な加湿を防ぐために避けておきたいポイントは、寝るときの使い方だけではありません。
日中に使うときでも、湿度計をチェックしない使い方は、やりすぎの原因になります。
湿度計を見ないで使っていると、部屋の中がどれくらい潤ったのかわからないため、調整ができなくなってしまうのです。
あまりにもジメジメしてきたときは、使うのをやめて換気するなど、部屋の湿度を下げるための対策をしなければなりません。
ところが、湿度計を見ていないと、その作業を始める判断がつかなくなります。
湿度が十分に上がっていることを知らず、延々と加湿を続けたりすれば、カビが生えるような環境をつくってしまうこともあるのです。
それを避けるためには、ときどき湿度計を見て、加湿具合を確かめるようにしてください。
加湿器に内蔵されていることもありますが、もし内蔵型でない場合は、きちんと別に用意しておきましょう。
部屋の中のちょうどよい湿度は、40~60%の間なので、それを目安にチェックすることをおすすめします。
70%くらいになると湿りすぎなので、もしやりすぎた場合は、必ず湿度の調整を行ってください。
換気扇の近くに置く
換気扇の近くに置くと、水蒸気がどんどん外へ排出されてしまうため、いくら使っても部屋の湿度が上がらなくなります。
そのため、設置場所の選択には注意してください。
換気扇が邪魔をしない場所に設置しておけば、水蒸気がきちんと部屋にとどまり、問題なく加湿を行ってくれます。
また、出入り口の近くも、同じ理由でNGになります。
外に近く、何度もドアが開閉されるような場所だと、換気扇の近くと同様に、水蒸気が逃げ出してしまうのです。
効果を弱めないためには、外とのつながりが薄い場所を選ぶようにしましょう。
水を長くためる
給水タンクの中の水は、1日1回の頻度でこまめに交換してください。
「まだかなり残っているな」という理由で何日も放置しておくのは、間違った使い方になります。
これは、雑菌やカビ、水垢などを防ぐための対策です。
長く水をためていると、そうした健康に影響するようなものが多く発生してしまいます。
常に新しい水を使っていれば、不衛生な状態になることはありません。
しばらく使わない期間があるような場合は、タンクをいったん空にしておき、また使うときになったら入れるようにしましょう。
掃除をしない
加湿するときに雑菌を撒き散らさないためには、フィルターの掃除も重要なポイントになります。
面倒に感じてさぼったりすると、内部に菌が増えていくことになるので、定期的なメンテナンスはしっかり行うようにしてください。
これは、加湿能力の低下を防ぐためにも必要なことです。
水分のミネラルなどがフィルターに付着しすぎると、本来の加湿能力が弱まってしまい、長時間使っても、部屋の湿度が上がらなくなってしまいます。
確実に加湿を行うためにも、常にきれいな状態を維持しておきましょう。
まとめ
加湿器は便利なアイテムですが、適当な使い方をしていると、思わぬ失敗をすることがあります。
そのような事態を避けるためには、ここで紹介したNGポイントを確実に避けるようにしてください。
長く使いすぎたり、掃除を怠けたりしなければ、デメリットに悩まされることはありません。
加湿器を上手に使い、部屋の中を快適な状態に保っていきましょう。