家庭用にNASの導入、これは便利!でもセキュリティやトラブル対策は万全?
今では会社関係では当たり前になってきたNASですが、家庭用はまだまだそれほどには広がっていません。
とは言え、大家族であったり動画の保存に大容量を取られていたり、外出先で端末を使用する人が多かったりすると、個人でもデータの共有を考えたくなるものです。
家庭用のNASがあれば、家庭でもNASでのデータ共有が出来るので大変便利ですが、トラブルに関しても考えて導入しなくてはなりません。
家庭だって結構データは大きくなる時代
パソコン黎明期に比べると、今や個人用のパソコンでもメモリもHDDも、比べ物にならないほどの大容量になっています。
デスクトップパソコンは言うに及ばず、容量が少ないと言われるノートパソコンでも、格段に性能がアップしていますね。
しかしそれでも足りない、というのが現実です。
それこそ黎明期とは比べ物にならないほどのデータの保存が、必要な時代になってきたからです。
例えば動画にしても、今やダウンロードできる動画の数も増え、それをパソコン本体に保存すれば、あっという間にHDDもメモリも満杯になってしまいます。
写真も同じく、カメラ自体の性能が上がって、1枚の写真の容量が格段に増えてしまっています。
写真好きの家庭などでは、あっという間にパソコン本体の保存では間に合わず、外付けHDDの使用をする羽目になってしますね。
これは本当に、嬉しいけれどもひと手間かかるという点で、ちょっと問題になってきます。
外出先でのデータの共有
会社関係では当たり前で、これがないと仕事にならない外出先からのデータ共有です。
では家庭内では必要ないのかと言えば、実は結構必要になるものです。
実家に寄る機会があったので、子どもたちの写真を見せようと思ったら、端末には入っていなかったなどということがありますね。
これも容量の増えたスマホですが、やはり保存容量は小さいのは仕方のないことです。
パソコンなどに送って、そちらに保存をかけることも多いですね。
そうなった場合、準備なしには取り出せないという問題も起きてきます。
同じく外出先でなにかのデータが欲しくなった時、それが大きすぎてスマホでは処理できないこともあります。
保存も同じくできません。
これは、個人営業などしている人にとっては、非常に不便なことですね。
家庭用NASはこういったことに対処
企業用会社用のNASは、勿論会社全体のデータ共有を目指していますので、大容量の保存ができるものでなくてはなりません。
それに比べれば、家庭用のNASは保存容量はかなり小さくて済みます。
しかし小さいと言っても、パソコンの容量を圧迫する程度には大きくなりますので、ここは何らかの対処が必要になるのです。
上記のような問題が、個人や家庭で起きる場合これまでは外付けHDDで対処してきました。
しかし家庭用のNASの登場で、ネットワークを介してデータ共有が家族内で出来るようになったのです。
いちいちHDDを持ち出す必要も、差し替える必要もなくなったのですね。
家族ではなく一人暮らしでも、個人で仕事をしている人などはこのNASのおかげで、格段に仕事が捗ることになります。
結果、市場にも家庭用のNASが多く出回るようになりました。
お値段も、数万円単位ですので手に入りやすく、いくつもの外付けHDDを購入するよりも、安く済む可能性もあります。
導入前にちょっと考えて
しかしこの家庭用のNAS、購入前にちょっと考えておきたいこともあります。
会社などで導入する場合、セットアップやセキュリティに関してはプロの手を借りることが可能です。
お金を払ってプロに任せることが出来るのですね。
また企業によっては、専門の部署を立ち上げてその後のメンテまで自社でやる、と言うところもあります。
しかし家庭用の場合、セットアップにしてもセキュリティの問題にしても、自分もしくはこういったことに詳しい知人で行うことになります。
プロに頼む、ということは出来ないではありませんが、費用がかかりすぎてしまいますね。
言い方は悪いですが、家庭用のものにそこまでお金をかけるのは、ちょっと控えたいものです。
そうなった場合、最低限気をつけておかなくてはいけないこともあります。
素人でもこれだけは、ということなので充分に注意して置きたいものです。
NASのトラブルに関して
何と言っても機械ですので、トラブルはある程度覚悟して使用開始することになります。
特にネットワークを介してデータ共有ですので、セキュリティに関してはNAS購入時にも注意しておくのがおすすめです。
セキュリティに関して
外付けHDDの場合、ある意味で有線です。
直接パソコンに接続して使用するので、有線と言っても差し支えありませんね。
一方のNASは、無線になります。
ここでちょっとしたセキュリティの問題が出てきます。
今ではあまりありませんが一時は、無線LANや無線マウスのセキュリティについても、問題が提起されていました。
無線であるところにハッキングというような問題ですね。
実際のところ、直接接続の有線に比べると、その点は弱いと言うしかないのが無線の特徴です。
NASにもこの問題は、つきまといます。
なので特に家庭用のNASの場合、セキュリティには注目しておきたいですね。
外部からNASへの不正アクセスはまず無いとも言われますが、完全になしとは言い切れません。
なので購入するNASにセキュリティ自体が搭載されているか、まず見ておきたいものです。
自宅内でのアクセスならともかく、外出先からのアクセスが多い場合は、やはりそれなりの防御はしておきたいものです。
もし購入したNASにそれなりのセキュリティシステムが搭載されていない場合は、対応するセキュリティソフトで対処するようにして下さい。
また勿論、パソコンや携帯端末自体のセキュリティをしっかりとすることも、忘れないで下さい。
バックアップは必須
会社関係の場合、何かでデータが失われたりHDDが壊れたりしたら、これは大変なことになります。
会社自体立ち行かなくなりますね。
なのでNASの導入の際には、バックアップを万全にすることになります。
家庭用のものも同じことで、特に仕事に使っている人の場合死活問題に発展します。
なので導入に関しては、バックアップのことも考慮に入れておきたいものです。
バックアップに関して代表的な手段として1つは、2台のNASを用意して1台をメインにもう1台をサブのバックアップ機として使用することです。
もう1つは、複数のベイを搭載したNASを選ぶことです。
ベイが複数あれば、そのうちの1つをバックアップ用に出来ますね。
家庭用の場合後者が面倒もなく、おすすめになります。
実は他にもあるトラブル
NASの場合、24時間の通電です。
電気代が、と言うのはまあ置いておいて、この通電が途切れた場合です。
災害大国の日本ですので、停電という可能性は常にあります。
この時にHDDに物理的な損傷が起きることがあります。
バックアップはそれを見越して行う、というわけです。
しかしやはりそれだけでは心配という場合、無停電電源装置(UPS)というものを使用する手もあります。
停電時でも電気を供給してくれるので、その手のトラブルの時には大変に助かります。
まあ家庭用の場合そこまでしなくても、と言われるかもしれませんが、大事なデータの保存を優先したい人には、こちらの購入も考えてみるのがおすすめです。
まとめ
データの共有は何も仕事のことだけではありません。
また保存も、ひょっとしたらプライベートのほうが容量を取るものが多いかもしれません。
動画などで、あっという間にパソコンの容量が圧迫、と言う経験した人は多いはずです。
そんな時に便利なのが家庭用のNASです。
ただ家庭用の場合、自力でセットアップからしなくてはなりません。
その点もしっかりと把握して、安全に使用したいものですね。